子どもたちが成長すること、野球が好きになることを目的とする少年野球チーム、倉敷ジュニアリバティーズの挑戦
さらにリーグを創設
そして2年目の2022年、後藤氏は、山陽フロンティアリーグと言うリーグ戦を創設した。 1.1年間を通じて3回戦×4チームの計12試合を行う。 2.試合は自主対戦方式で行う。 3.年間の優勝チーム、準優勝チームを表彰する。 4.個人タイトルの表彰を行う。 として初年度は5チームでスタートした。 「うちは、倉敷市の軟式野球連盟に加盟していません。もともとトーナメントではなくてリーグ戦を中心に活動したいという気持ちがありました。リーグ戦はいろんな選手を使えるのがいいですね。それに“絶対勝たないとだめ”ではなく、野球を通じて楽しく交流を深めることができます。子どもたちはのびのびできますし」
中学生もフォロー
さらに今年から中学生チームを作りポニーリーグ(中学硬式野球リーグ)にも参加した。 「練習は4時間しかリソースがないので、選手の個の能力を伸ばすことを優先させると、子どもたちが学ぶべき野球の技術で、まだ出来ないことも当然出てくるんですね。走塁のことだったり、打球判断だったり。ケースバッティングなどもやらせていない。そういう子たちをそのままポンと中学に送り出していいのか。いきなりハードな中学野球チームに進んで、ちょっと悲しい思いをする子が増えるのではないか?そこをどうにか解消するために、中学卒業までは面倒を見ることができないか。小学校、中学校の9年間で指導すればある程度網羅できるのではないか、と思ったんですね」 ポニーリーグは「球数制限」「低反発バット」「子どもたちの出場試合数の確保」「パワハラ、暴力の排除」など、ユニークな指導方針を打ち出し、今、参加選手数が急増している。後藤氏の考える理念とも共通する部分が多い。 「今、岡山には1チームしかないんですが、来年にもう1チーム出来る予定です。そういう形で、次のステップを目指します」 いろいろな軋轢はあるが、新しいチーム、新しい野球を創出していこうとしているのだ。 「先日、一人選手が辞めました。子どもは続けたかったのですが、色んな方と話していると親御さんが『野球は怒鳴られ、怒られてするもんだ』って。そういう方もいるんです。でも、僕たちは自分の考え方で、これからも大好きな野球を続けていきます」