水曜日のダウンタウンには「誰よりも詳しい」…「投げる哲学者」早大・小宮山悟監督の意外な素顔
◆東京六大学春季リーグ戦▽最終週第2日 早大12-2慶大(2日・神宮) 雨天の中、2万8000人が集った早慶戦の第2戦は、早大が19安打12点と慶大に打ち勝ち、2020年秋以来7季ぶり47度目の優勝を決めた。優勝47度は法大を上回りリーグ単独最多。早大が勝ち点5の完全優勝をマークするのは、重信(現巨人)らを擁した15年春以来18季ぶりとなった。10日開幕の全日本大学野球選手権(神宮、東京D=報知新聞社後援)に9年ぶり15度目の出場が決定。9年ぶり6度目の大学日本一を目指す。 球界屈指の理論派。2浪からのたたき上げ。早大時代は猛練習で自らを鍛え上げ、ドラフト1位でロッテ入り。「投げる哲学者」と呼ばれ通算117勝を挙げた小宮山監督は、手厳しいコメントでもおなじみだ。だが近しい関係者は「あんなに優しい、選手思いな人はいない」と口をそろえる。 この日も9回2死から3年生エースの伊藤樹をマウンドに送り、胴上げ投手にした。「我慢し続けて、勝ち星がつかなかったので、何とか最後はいい形で」。今春リーグ最多回数を投げながら、3勝に終わった右腕への敬意と配慮だった。 頭の中は常に早大野球部のことでいっぱいだ。唯一の息抜きは自宅でのバラエティー番組観賞。「水曜日のダウンタウン」には「誰よりも詳しいと思うよ」と胸を張り「『アメトーーク!』『酒のツマミになる話』も好き。リセットするには、笑うに限る」と言う。“鬼”の奥底にあるユーモアと優しさを、今後も描いていきたい。(加藤 弘士)
報知新聞社