池袋暴走事故の飯塚幸三受刑者が刑務所で死亡…妻子亡くした松永拓也さん「彼は深い後悔を滲ませていた」
2019年の東京・池袋の乗用車暴走事故で、事故を起こして受刑中だった飯塚幸三受刑者(93)が先月26日、関東地方の刑務所で死亡していたことが関係者への取材でわかった。老衰だったという。 【写真】自らの杖で方向を指す飯塚受刑者
飯塚受刑者は19年4月19日昼、東京都豊島区東池袋の都道で車を暴走させ、横断歩道の通行人らをはねた。事故では松永真菜さん(当時31歳)と長女・莉子ちゃん(同3歳)が死亡し、9人が重軽傷を負った。
飯塚受刑者は自動車運転死傷行為処罰法違反(過失運転致死傷)で在宅起訴され、21年9月に東京地裁で禁錮5年の実刑判決を受け、受刑中だった。
妻子を亡くした松永拓也さん(38)は、遺族らの思いを刑務所職員を通じて伝える「心情等伝達制度」を利用して面会を申し込み、今年5月に刑務所で飯塚受刑者と面会した。
衰弱した様子だったが、高齢ドライバーに伝えたいことについては、「早く免許を返すように伝えて下さい」と話していたという。
松永さんは今月25日、X(旧ツイッター)で飯塚受刑者の死亡に触れて「心よりご冥福をお祈りいたします」と投稿。「面会をしてくれた彼は、深い後悔を滲ませていた。この出来事を未来の糧にし、安全な社会の実現を目指していきたい」などと思いをつづった。