ゲームで学ぼう温暖化対策 町づくり通し温室ガス減
千葉県は、仮想空間を舞台にしたゲームで地球温暖化対策を学べるソフトを開発している。小中学校などを中心に、幅広い利用者に提供する。農業分野も含めた温室効果ガス排出削減の取り組みを学べる。既に開発する企業を公募で決定。早ければ年明けの公開を予定する。 県は2023年に「県カーボンニュートラル推進方針」を策定。方針では県民の意識改革を掲げた。テキストや動画に加え、楽しみながら学べるゲームに着目。世界的な人気ゲーム「マインクラフト」にヒントを得て、仮想空間を舞台に温暖化対策を意識した町づくりをするゲームを思いついた。 仮想空間は、現在からカーボンニュートラルを達成した50年までの千葉県が舞台。ソーラーパネルや省エネ設備、次世代自動車の導入、新技術の社会実装の取り組みが、どのように二酸化炭素(CO2)排出量の削減や、未来の街の姿に影響を与えるかなどをゲームを通じて理解する。 農業分野では、県が許可件数全国1位の営農型太陽光発電の導入や、化石燃料の削減につながるスマート農業の推進、CO2の吸収に役立つ森林整備などを想定している。 ゲームは主に小中高校の教育現場で活用してもらう他、県のホームページからダウンロードできるようにして、幅広い利用を促す。 県温暖化対策推進課は「遊びの要素を取り入れ、温暖化対策を啓発したい」と話し、学校でのワークショップや県民向けイベント、交流サイト(SNS)での普及活動も計画している。
日本農業新聞