茨城県内でニセ電話詐欺被害相次ぐ つくば市の92歳女性ら3人 約5800万円被害
茨城県警は9日、ニセ電話詐欺で同県つくば市や境町、小美玉市の男女3人がそれぞれ2750万円、1769万円の現金と、約1324万円相当の暗号資産をだまし取られたと発表した。 県警組織犯罪対策1課によると、つくば市、無職、女性(92)は8月2日ごろ、警視庁の警察官を名乗る男から「ヤクザを逮捕し、大麻の売上金があなた名義の銀行口座に振り込まれていることが分かった」などと電話があった。検察官を名乗る男からも「一度口座からお金を引き出してください」と指示された。女性は10月11日までの2回にわたり、現金を袋に入れて自宅のマンション出入り口ドア前に置き、計2750万円をだまし取られた。 境町の会社員、男性(62)は6月15日、携帯電話に「ご使用請求に関して、重要なお話がございます」というショートメールが届き、記された番号に電話をかけたところ、セキュリティ協会職員を名乗る男から「サイト利用料金を払ってください」などと言われ、7月9日までの間に184回にわたり、現金計1769万円を振り込み、だまし取られた。 小美玉市、会社員、女性(57)は8月27日、厚生労働省職員や宮城県警仙台中央署の警察官、検察官を名乗る男らから電話などで「逮捕した男はあなたのカードでマネーロンダリング(資金洗浄)をしていた」「あなたも共犯者と見なすしかない」などと伝えられた。女性は仙台中央署の警察官を名乗る男の指示通りに、新規口座や暗号資産取引所のアカウントを開設し、9月19、20日の2回にわたり、暗号資産計約1324万円相当を購入して、指定された別のアカウントに送信し、だまし取られた。
茨城新聞社