人材派遣会社は退職代行サービスで辞められがち? 「モームリ」が公開した利用者1万5934人分のデータが示す驚きの実態 退職理由の最多は
退職理由について「生の声」は
64回利用された企業の退職理由を一部抜粋します。 ・派遣元の求人票には「一般事務」と記載されていたが、入ってみたら「秘書」の仕事を引き継ぐ事になっていた。 ・派遣先にて契約外業務をやるよう指示される。上司の思う人材(就業先のプレゼン大会で堂々と賞がとれるプレゼンができる人材)と契約内容(一般事務)が一致しない。 ・2週間以上の期間を空けて退職の意思を伝えているにも関わらず、退職届が受理されず、無期雇用という業態を担当者が理解していない。 ・質問に答えていただけない、会話が噛み合わない、マニュアルにない作業を指示される等、業務の進行に支障が出て限界となりました。 同社は「労働者、派遣元、派遣先でそれぞれの利害関係があるため、派遣元の営業担当の方や派遣先での人間関係でのトラブル、退職の強引な引き止めなどの相談が多い傾向です。雇用契約元と就業先が異なる場合は、より丁寧なフォロー体制の構築が必要かと思います」としています。
なぜ退職代行を利用した?退職理由は?
次に、退職代行利用の経緯・退職理由についてです。 ハラスメントを理由として挙げる人が最多で、全体の3割以上を占めました。同社は「ご自身では退職できない、相談できる状況でもないという方は数多く存在しています」としており、退職代行は「利用したいから利用する」のではなく、「利用せざるを得なくなって利用される方がほとんどであると言えます」と分析しています。 利用者の勤続年数は、1カ月未満が3903人(全体の24.4%)、1カ月~6カ月未満が6169人(全体の38.7%)で、半年未満の人が63.2%でした。現状、利用者の過半数が半年未満で退職しています。同社はその背景として、「半年未満の社歴の場合、『誰に退職を伝えればいいかわからない』『相談できる上司がいない」』『退職を断られそう』といった理由が挙げられます」と説明しています。
新卒社員の利用実態
2024年4月1日から7月31日の期間で、新卒社員の利用状況についてです。 新卒社員の早期退職者数はGW明けがピークでした。4~5月は入社前のイメージと勤務実態や職場環境のギャップ等を退職理由として挙げる人が多く、企業側の入社前の説明不足や労働者側の会社情報の調査不足などが原因と見られます。 同社はさらに、「本社と現場での労働環境に対する考え方の相違が発生している企業も多い印象です」としています。 6~7月は各種ハラスメントや人間関係を退職理由として挙げる人が目立ちました。同社は「業務に慣れてくるこの時期は、業務面ではなく人間関係などのメンタル面のフォローを中心に行う必要があると言えます」と指摘しています。 ※※※ ◇退職代行モームリとは◇ 退職代行モームリは労働組合法適合の資格証明を受けた『労働環境改善組合』と提携している退職代行サービス。事業開始2年4カ月で相談件数28000件、退職代行実施件数15000件を突破しています。現在は月間の利用者が2000人前後といい、業界トップの利用者数となっています。(2024年7月31日時点) ◇調査概要◇ 年齢:15歳~71歳 性別:男女(回答無し含む) 地域:全国 人数:15934人 調査方法:退職代行モームリの利用者を対象にアンケートを実施 調査期間:2022年3月15日~2024年7月31日
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