演劇ファン垂ぜん「帝国劇場アニバーサリーブック」市村正親ら俳優191人が帝劇の歴史語り尽くす
帝国劇場の歴史を振り返る公式書籍「帝国劇場アニバーサリーブック NEW HISTORY COMING」が発売されることが3日、分かった。25年2月をもって建て替えのため休館となる帝国劇場の歴史を、ゆかりある191人の俳優たちが356ページのボリュームで語り尽くす。 巻頭ページでは市村正親(75)堂本光一(45)井上芳雄(45)が対談。「ミス・サイゴン」「Endless SHOCK」など帝劇の代名詞とも言える名作を彩ってきた3人から“初出し”秘話が明かされる。「ミス・サイゴン」日本初演以来、30年間出演してきた市村はオーディションでの秘話や、初演で共演した故本田美奈子.さんとの思い出を語っている。 堂本は「さまざまな反則技を使ってお客さまを楽しませたいと思って」と、自身が05年から演出に携わる「SHOCK」のおなじみのアクションに込めた思いにも言及。さらに「絶対僕のこと嫌いだろうなと思ってた」という井上との友情トークも展開された。 1966年の開場から、帝劇で演じ継がれてきた演目は350以上。同書では作品ごとの主要キャスト陣が語った生の証言を収録。「屋根の上のヴァイオリン弾き」からは、10月に急逝した西田敏行さんに7月下旬に行ったインタビューを掲載。亡くなる約3カ月前、故森繁久彌さんから引き継いだ主演作「屋根の上の-」での思い出を熱く、鮮明に語っている。 ほか、「エリザベート」は一路真輝(59)ら歴代主役8人、「モーツァルト!」はSixTONES京本大我(29)ら歴代主役5人がそろった座談会を収録。大地真央(68)は「マイ・フェア・レディ」で役を継承した故神田沙也加さんへの思いを語った。「DREAM BOYS」からは現帝劇最後の主演を担ったSnow Man渡辺翔太(31)、SixTONES森本慎太郎(27)が登場。 菊田一夫演劇賞を受賞した倍賞千恵子(83)橋本環奈(25)ら、幅広い世代の俳優75人が帝劇への思いを語ったコメントは必見。劇場の足跡をたどる、演劇ファン垂ぜんの1冊が完成した。 ○…表紙は帝国劇場内をきらびやかに彩るステンドグラスが、彫刻家伊原通夫氏の金属製のすだれ「瓔珞(ようらく)」に反射する幻想的な様相となっている。書籍は12月20日から帝国劇場窓口で先行販売、一般発売は25年1月15日から全国の書店やAMAZON公式サイトにて。帝劇の窓口で購入すると、限定1万部で役者が劇場に入退館する際に使用する「着到板」を模したオリジナルクリアファイルの特典が付く。