「積み立て投資、20年継続した結果…」→むしろ、損するほうがレアケースかも。長期投資のスゴイ威力【経済評論家が解説】
株式投資なら、経営者と違い「人生を賭ける」必要はない
オーナー社長は、成功すれば大金持ちになれますが、失敗すると破産して惨めな人生になりかねません。その点、サラリーマン(男女を問わず、公務員等を含む。以下同様)として安定的な所得を得ながら株の長期投資を行う場合、大金持ちにはなれませんが、失敗しても路頭に迷うリスクはありません。 そして、株式の長期投資の期待値はプラス(確率的には儲かる)のです。儲かっている企業もあり、損している企業もあり、好況時も不況時もありますが、すべての上場企業の決算を長期にわたって平均すればプラスだからです。 プラスになる理由は、経営者たちが臆病(慎重)だからです。儲かる確率が50%のプロジェクトなら実施せず、60%なら実施する、という人が多いなかで、少しだけ大胆な(慎重さが少ない)経営者がいれば、55%の確率で儲かるプロジェクトを容易に手にすることができるからです。 確率的にプラスならば、多くの株を少しずつ買えば、平均は上がるでしょう。具体的には、投資信託を買えば、多くの株を少しずつ買ったのと同じ効果が得られます。買い方も、一度に買わずに積み立て投資をすれば、高い時も安い時も買うことになるので、大儲けは狙えませんが、大損のリスクは減るでしょう。 長期間にわたり投資信託の積み立て投資をすれば、相当高い確率で利益が得られるはずです。過去のデータを使って「積み立て投資を20年続けたとする。何年何月に始めていたら損が出ていたか」を調べると、損が出たケースを見つけるのがむずかしいほどです。 余談ですが、長期投資でバクチを楽しむことも可能です。株価が10倍になるかゼロになるかわからない新興ハイテク企業の株を買えばよいのです。ちなみに筆者は小遣いでバクチを楽しんでいますが、短期売買ではなく、ハイテク株投資です。 本稿は以上ですが、投資判断等は自己責任でお願いします。なお、本稿はわかりやすさを重視しているため、細部が厳密でない場合があります。 塚崎 公義 経済評論家
塚崎 公義