15歳までの食べ物で子の能力が決まる?「子どもが天才になる食事」とは
子どもの能力をアップする栄養素と摂取のタイミング
多種にわたる栄養素の中でも、特に「お子さんの能力アップに必要な10の栄養素」があります。 今回はその中から、特に脳に効く5つの栄養と食べ物について、その効果と食べ方のヒントをご紹介します。 ■集中力をアップさせる ● 栄養素...チロシン(アミノ酸) ● 食材...チーズ、卵、肉、バナナ、アボカド、ごま、大豆 ● とるタイミング...集中したい30分前 チロシンはアミノ酸の一種で、ドーパミンなどの神経伝達物質や、ノルアドレナリン・アドレナリンなどの集中力に関係するホルモンの材料になります。気分をリラックスさせ、頭をクリアにさせる性質があります。朝、昼、夜の食事に積極的に取り入れましょう。 ■落ち着きを取り戻す ● 栄養素...トリプトファン(アミノ酸) ● 食材...豚肉、卵、バナナ、煮干し、チーズ、鶏胸、鰹 ● とるタイミング...リラックスしたい2時間前や夕食時 トリプトファンはアミノ酸の一種で、体内でつくることができないため、食べ物からとる必要がある必須アミノ酸です。トリプトファンが体内にとり入れられると、落ち着きを生み出すホルモンであるセロトニンの分泌が促されます。また、寝つきや朝の目覚めをよくする働きがあるので、特に夕食時に摂取するといいでしょう。 ■記憶力を向上させる ● 栄養素...オメガ3脂肪酸 ● 食材...亜麻仁油、えごま油、くるみ、イワシ、サバ、牡蠣、ムール貝 ● とるタイミング...夕食時 オメガ3脂肪酸は、脳や体の修復に欠かせない栄養素で、記憶力の向上にも効果を発揮します。また、抑うつ症状などの気分の落ち込みを改善する効果も抜群です。うつ病の子どもにオメガ3脂肪酸を16週間投与すると、うつ症状が改善したという研究結果もあります(※)。オメガ3脂肪酸は、イワシやサバなどの青魚や牡蠣、ムール貝に含まれています。エゴマ油などをサラダやスープにかけるのもいいでしょう。えごま油は熱に弱い性質があるので、できるだけ加熱調理には使わずに食べましょう。とるタイミングは、寝ているときに脳や体の修復を促すため、夕食時がベストです。 ■やる気を引き出す ● 栄養素...BCAA(アミノ酸) ● 食材...鶏胸、鶏モモ、卵、納豆、豆腐 ● とるタイミング...やる気を上げたい1時間ほど前、朝食や昼食時 BCAAも体内でつくることができない必須アミノ酸です。Branched ChainAmino Acid(分枝鎖アミノ酸)の略で、バリン、ロイシン、イソロイシンの3つの必須アミノ酸の総称です。筋肉量やスタミナを維持する効果があります。体力が維持されることにより、やる気の源にもなります。特に、運動を活発にする子は積極的に摂取したい栄養素です。 ■ひらめき力をアップさせる ● 栄養素...GABA(アミノ酸) ● とるタイミング...日々の主菜として。ブドウやミカンはおやつに ● 食材...発芽玄米、トマト、ジャガイモ、ナス、ブドウ、ミカン GABAもアミノ酸の一種です。脳内の興奮した神経を落ち着かせる作用があります。リラックスして頭の回転がよくなり、ひらめき力のアップにつながります。発芽玄米には、玄米の数倍のGABAが含まれています。白米の代わりや、白米に混ぜるなどして、積極的に食べるようにしましょう。また、ブドウやミカンにもGABAは含まれていますので、勉強の合間などにちょっとずつ食べるといいでしょう。 ※Am J Psychiatry:2006 Jun; 163(6):1098-100 本文は『子どもが天才になる食事 2週間で脳が生まれ変わり成績アップ!』(KADOKAWA)より一部抜粋・編集しています。 画像提供:Adobe Stock