夏の地酒おいしさ知って 15銘柄、統一ボトルで 石川県酒造組合連合会
●「爽やかな味わい」PR ●イオンなど「夏酒」販売 北陸の日本酒業界が、夏の清酒消費量を高めるため、需要を掘り起こす企画を打ち出している。石川県酒造組合連合会などは12日、県産酒米「百万石乃白」で仕込んだ15銘柄を300ミリリットル入りの統一ミニボトルで発売。イオンの店舗などでは北陸三県の9銘柄を「夏酒」と銘打ち販売する初企画が始まった。ビールやチューハイなどに需要が傾く夏に、爽やかな味わいの地酒をアピールする。 石川県などでつくる「百万石乃白プロモーション実行委員会」が12日、県酒造組合連合会や県小売酒販組合連合会とともに、百万石乃白のミニボトルキャンペーンをスタートさせた。 県内の15酒蔵が純米大吟醸や純米吟醸など自慢の酒を、飲みきりサイズで土産にも適した統一ボトルで発売。地震で被災した輪島の酒蔵は他の蔵で支援を受けて醸造した酒を出品した。すっきりとした味わいでフルーティーな香りをPRし、地酒ファンを増やす狙いだ。 金沢市の香林坊大和や金沢エムザ、都内の県アンテナ店「八重洲いしかわテラス」など8店舗で販売し、金沢などの飲食15店舗でも提供する。購入すると抽選で県産品が当たる企画に応募できる。各銘柄は300~500本を用意した。実行委の担当者は「7、8月にあるお盆の地酒需要を狙って、アピールしたい」と話した。 石川県内のイオンスタイルをはじめ、百貨店、酒販店などでは北陸三県の9銘柄が「北陸の夏酒」として5日に一斉発売された。 食料品・酒類卸売業のカナカン(金沢市)の企画で、低温保存し、爽やかな香りやフレッシュさを残しながら、まろやかな味わいになった夏の地酒の魅力を発信する。 12日は白山市のイオンスタイル白山で、試飲販売のイベントが行われ、酒蔵の関係者らが夏酒を来店客に勧めた。地震で被災した奥能登の酒や能登ワインも販売された。 カナカンの担当者によると、夏はビールやチューハイ、ハイボールが売れやすく、日本酒の消費は低下する傾向がある。担当者は「若年層など日本酒をあまり飲まない人に夏の地酒のおいしさを知ってもらいたい」と売り込んだ。