加納陸8年ぶりの世界戦に「不利な予想をやる気に王座を取る」7・20強敵オラスクアガとWBO王座決定戦
◆プロボクシング▽WBO世界フライ級(50・8キロ以下)王座決定戦12回戦 同級1位・加納陸―同級2位アンソニー・オラスクアガ(7月20日、両国国技館) タイトル戦の発表会見が31日、都内で行われた。同級1位の加納陸(26)=大成=にとっては8年ぶりの世界戦。スーツ姿で登壇した加納は「やっとこの舞台に戻る事ができた。不利な予想が大半だと思うが、それをやる気の材料に王座を取りたい」とベルト奪取に自信をのぞかせた。 2016年8月に高山勝成とWBO世界ミニマム級王座決定戦を行い6回負傷判定負け。「今考えるとあっ間の8年間だった」と振り返ったが、決して楽な道のりではなかった。2017年5月にWBOアジアパシフィックミニマム級王座決定戦で6回KO負け。翌年8月には日本同級王座に挑戦するも失敗した。「負ける度に自分のことを疑うようになった」と心は折れそうになりながらも「もう一度世界」という強い気持ちだけを頼りにリングに上がり続け、2度目のタイトル戦へとたどり着いた。 王座を争うアンソニー・オラスクアガ(25)=米国・帝拳=は今回が来日3度目となり日本ではお馴染みの選手。昨年4月にはWBA、WBC世界ライトフライ級王者・寺地拳四朗(BMB)に挑戦し、激闘の末に9回TKO負けしたが、その実力を十二分に証明する舞台となった。練習拠点のロサンゼルスからリモートで会見に参加したオラスクアガは「試合に向けてワクワクしている。すばらしいショーを見せてチャンピオンになる」と2度目の世界戦に意欲を見せた。 そのオラスクアガの試合は2試合見たという加納は「自分なら勝てる。最終的には気持ちの勝負になるし、その中でしっかり打ち勝ちたい」。今後はフィリピンから世界ランカーのスパーリングパートナーを招へいし王座取りに備える。 戦績は加納が22勝(11KO)4敗2分け、オラスクアガが6勝(4KO)1敗。
報知新聞社