国会議員の質問回数データからどの政党が活躍しているのかを調べてみた
国会議員の活動データから『国会議員三ツ星評価』を実施
いよいよ臨時国会が始まりました。みなさんにとって、国会とはどういうものでしょうか。 「政治離れ」などと言われる中、今回は、むしろこれからは、国民が国会議員の活動をチェックしていく必要があるのではないかという視点を提示できればと思います。 私が事務局長を務めるNPO法人 万年野党(会長:田原総一朗)では、国会の監視という視点から、国会での国会議員の活動データを毎議会ごとにまとめ、議員を三ツ星で評価した『国会議員三ツ星データブック』を発行しています。 今回は、この『国会議員三ツ星評価』の中から、国会議員の国会での質問回数に焦点を当てて、データからどの政党が活躍しているのかについて紹介して行きたいと思います。
衆議院で最も質問をしているのは維新
直前の2014年1月から6月まで行われた通常国会(以下、186国会)のデータを元に、まず、衆議院から見ていく事にしましょう。 186国会における衆議院の質問総数は2,482回、質問にたった議員数は、衆議院議員の定数475人に対し326人でした。昨年の通常国会である183国会と比べると、質問数は125回増え、一方した議員数は19人少なくなりました。
質問総数を政党別に見ていくと、最も多かったのは、質問回数556回の維新でした。次いで、531回の民主、317回の自民、236回の公明、228回の共産、219回のみんな、205回の結い、149回の生活、31回の社民、10回の無所属となります。 ただ、こうしたデータも、一人当たりで見ると、少し異なる状況が見えてきます。186国会の全衆議院議員の平均質問回数は5.2回でした。この一人当たり質問数を政党ごとに見ていくと、最も多かった共産はその5倍以上の28.5回もの質問をしています。次いで、みんなの24.3回、結い22.8回、生活21.3回、社民15.5回、維新10.5回、民主9.7回、公明7.6回と並び、ここまでが平均以上になります。平均以下は、自民1.1回、無所属0.8回となります。 国会での質問は、その場で好きな時に質問すればいいというものではなく、事前にその質問時間を議員数によって政党ごとに割り振られる事が多いため、こうした質問に関しては、無所属議員には機会すら少ない事が分かります。また一方で、質問総数では多かった自民などを見ると、これだけ政党として質問をしながらも、所属議員が多過ぎ、党内で質問の順番が回ってこないという構造になっている事も分かります。