【特集】小学生よ大志を抱け!「どんな経済状況でも等しくチャンスを」サッカー欧州無償派遣プロジェクト 山梨
サッカー強豪国・スペインで開催される世界最高峰の国際大会に、山梨県内の小学生を無償で派遣するプロジェクトが進行しています。早くから世界レベルのサッカーに触れてほしいと願う、主催者の思いの原点に迫りました。
■それぞれに「無制限のゴール」を
6月に始動した、小学生サッカー県選抜スペイン無償派遣事業「UNLIMITED GOALS」。「小学生年代のチャンピオンズリーグ」と言われる「TICTAC CUP」に、県内の小学5年生10人を派遣します。
FANTASISTA合同会社 込山雄奨CEO 「事業名の『UNLIMITED GOALS』は直訳すると『無制限のゴール』という意味。サッカーのゴールのみならず、遠征を通して子どもたちそれぞれが自分の目指すゴールを見つけるきっかけになってほしい」
プロジェクトを立ち上げたのは、韮崎市出身で年代別日本代表や鹿島アントラーズU-18で活躍した込山雄奨さん(30)。自身が現役時代に感じた、海外サッカーのレベルや熱量を小学生年代で体感することで、「世界」を意識してほしいと願います。
込山さん 「僕も現役時代にスペインに行き、本当にレベルの高さを実感した。早い年代から本物を経験することがサッカー選手においても人としても大事かなと思う。山梨の小学生にたくさん経験してほしい」
■「どんな経済状況でも」無償派遣のこだわり
込山さんたちは、派遣メンバーを決めるセレクションを実施。総勢約90人もの応募者の中から、選ばれるのはわずか10人。多くの子どもたちが落選を経験することになりますが、「選ばれることの厳しさ」を身をもって知ることも、このセレクションの意義の一つと考えます。込山さんはセレクションの場で、選手たちにこう語りかけました。
込山さん 「悔しい思いが後々いい経験だったと思えるときが来ると思う。(悔しい経験も)むしろいいことだと思ってたくさんチャレンジしてほしい」
込山さんのこだわり―それは派遣を無償で行うこと。「どんな経済状況でも等しくチャンスをつかむ機会を与えたい」。そんな思いでスポンサーの獲得に奔走しました。