募金を呼びかける学生ら＝１９日午後、岐阜市橋本町、ＪＲ岐阜駅

　病気や事故で親を亡くしたり、親に障害があって働けなかったりする子どもを支援する「あしなが育英会」の奨学金を受ける学生らでつくる「あしなが学生募金事務局」が、全国一斉の募金活動を行っている。育英会では昨年度に続き、資金不足で希望する高校生の半数以上に奨学金を給付できない状態が続いている。岐阜県内では岐阜市橋本町のJR岐阜駅前で学生が支援を募り、「遺児の進学や夢をかなえるために協力してほしい」と呼びかけた。 　育英会によると、本年度の高校奨学金の申請者は全国で過去最多の3487人に上ったが、55・9％に当たる1949人が不採用となった。県内でも62人が申請し、半数以上の33人が受け取れなかった。 　国公立高校に通う生徒の場合、月2万の給付と月2万5千円の貸与の組み合わせで運営していた奨学金を、2023年度から月3万円の全額給付に切り替えたことで申請が急増したとみられる。 　19日には、学生約10人が募金箱を手にJR岐阜駅前に立ち、「1人でも多くの遺児が進学できるよう協力をお願いします」と呼びかけた。高校1年の時に父親を亡くしてから奨学金を受ける中部学院大3年の木村友香さんは「奨学金が自分の夢を応援してくれる。支援に少しでも協力してもらえたら」と話した。 　募金活動は26、27日も行われる。 （玉田健太）