ベテランドライバーがマイカーで体験 スラローム・急ブレーキ・死角 「視野の広さ」も測定 事故を防ぐには 福岡
FBS福岡放送
北九州市の自動車学校で11日、ベテランドライバー向けの実技講習会が開かれました。今回の講習会では、運転する上で重要な「目のチェック」も行われました。 11日午後、北九州市の八幡自動車学校で開かれたセミナーはJAFが主催しました。 ■参加者(79) 「年を取っているし、どれくらい技術が落ちているかなと見てもらおうという気持ち。」 ■参加者(61) 「ヒヤリハットもちょっとありまして。昔は若いときはそういうことはなかったのですが。免許を返納する時期も、自分なりに決めなきゃいけないかなと思っています。」 47歳から83歳までのベテランドライバー8人が、マイカーを使って実技に臨みました。 講習では、11メートル間隔に置いたカラーコーンを左右で交互にかわすスラローム走行や、時速40キロから急ブレーキをかけて止まる体験もできます。 ■インストラクター 「最後までぐっと強めにブレーキを。」 運転技術について、インストラクターからアドバイスを受けました。 こちらは、運転席からの「死角」を知ってもらおうという講習です。車の前後・左右に、30本のカラーコーンが並べられました。 ■参加者(79) Q何本くらい見えると思う? 「10本くらい。」 運転歴およそ50年のこちらの男性は、全体の3分の1くらい見えると予想。実際に車に乗り込んで確認しました。 ■参加者(79) 「自分の思っていたより見えないっていうのが分かった。」 通常の位置からは全く見えず、運転席から身を乗り出してようやく2、3本だけ見えました。 さらに、目薬の製造販売を手がけるロート製薬の協力のもと、運転に重要な目の機能が低下していないかチェックが行われました。 ■係員 「1分間、始まりますので、頑張ってください。」 こちらは“視野の広さ”を測定する機械です。画面に連続して表示される点が見えるかどうかで、視野の広さを判断します。 ■参加者(61) 「右目がぜんぜん分かっていないなっていうのもあって、ちょっと不安、心配です。」 6月4日には、埼玉県熊谷市で80代の男が横断歩道を渡っていた小学生の列に突っ込み、逮捕されました。 福岡県内ではことし、65歳以上のドライバーによる人身事故が5月末までに1880件起きています。年齢を重ねて車を運転する上で、大切なことを聞きました。 ■JAF福岡支部 ・安東美香 課長 「長く運転を続けていると気づきが薄れていく部分があるので、講習を通じて自身の運転を振り返るきっかけとなってもらえれば。」 気づきにくい身体能力の変化や運転のクセを、参加者たちは改めて確認していました。免許を持つ上で安全運転ができる体の状態か、自分自身で知っておくことが大切です。