野球漫画キャラでベストナインを選ぶなら? 投手は激戦も…選出したのは魔球の使い手
激戦区の投手陣からは誰が選ばれるのか?
今年も例年通りセ・パ両リーグのベストナインが発表された。この結果を見ながら野球と漫画のどちらもファン歴40年を超える筆者が、独自に各漫画作品から2人までというルールを設けたうえでベストナインを選んでみた。 【動画】「壮絶な最後は…涙」の声…番場蛮が投げた驚愕の魔球シーン まずはバッテリーから。野球漫画には投手が主人公の作品が多いため、最も悩ましいポジションかもしれない。そんな中で選んだのは『巨人の星』(原作・梶原一騎、作画:川崎のぼる)の主人公・星飛雄馬だ。彼の操るボールが消える、バットを避けるといった魔球「大リーグボール」の前には名だたる強打者も手も足もでないだろう。 そんな飛雄馬の女房役である捕手には、『ドカベン』(作:水島新司)の主人公・山田太郎を選出した。高校時代には山田が通う明訓高校を春夏計4度の甲子園優勝に導き、高校卒業後にプロ入りしたあとには本塁打王6回、打点王6回など多くのタイトルを獲得している。守備負担の多い捕手でありながら、これだけの打撃力があるのだから文句なしの選出といえる。 続いて内野手を見ていこう。一塁手には『巨人の星』の飛雄馬のライバル・花形満を選んだ。花形は阪神タイガースの4番打者として、飛雄馬が投げる大リーグボール1号と2号を打ち砕くほどの活躍を見せている。多くの強打者が苦戦した大リーグボールを打ったのだから、花形の打力が高いと評価し選出した。 次に二塁手は『ドカベン』の殿馬一人を選んだ。彼は高校時代は山田とともに明訓高校の優勝に貢献し、その後のプロ生活でも好成績を収めている。そんな彼の代名詞といえばなんといっても「秘打」だ。バッターボックスでバレリーナのように回転し、その遠心力を使ってボールを打つ「白鳥の湖」などの秘打で読者を楽しませた。殿馬の秘打を真似した記憶のある人も少なくないだろう。 そして三塁手として選んだのはプロ入り後の描写は無いものの、高校野球で活躍を見せた『H2』(作:あだち充)に登場する橘英雄だ。主人公・国見比呂のライバルであり親友として登場する英雄は、作中で腕を骨折していたにも関わらずホームランを放っている。プロ野球選手でもなかなかまねできないことを成し遂げた英雄を三塁手として選出した。 内野手最後の遊撃手は『ペナントレース やまだたいちの奇蹟』(作:こせきこうじ)の主人公・山田太一を選出した。小学生のような見た目で落ちこぼれの太一だが、彼の奮闘する姿はチームメンバーの心に火をつけた。プレーの結果だけでなく、周囲への影響力を評価しベストナインの選出にいたった。 最後に外野手の3人を見ていこう。1人目は『あぶさん』(作:水島新司)の主人公・景浦安武である。 当初は代打男だった彼は40歳になってからスタメンに定着。そこから3年連続3冠王といった記録や、60歳時には史上初となる打率4割を達成し現実離れした成績を収めている。景浦がチームにいれば長期間外野のレギュラーは安泰であろう。 2人目に選んだのは『愛しのバットマン』(作:細野不二彦)の香山雄太郎だ。彼はプロ野球チーム・ロビンズの4番を務める選手。その後、万年最下位チームであるサザンクロスへ移籍し、チームを優勝にまで導くのだ。野球に対する真しな姿勢と、最下位のチームを優勝に導いたことを大きく評価し選出することにした。 最後の1人は『アストロ球団』(原作:遠崎史朗、作画:中島徳博)に登場する明智球八だ。ナインが並ぶとひとりだけ背景画のように見えるほどの巨体を誇っている。人間離れするほど大きな存在が外野にいれば、ホームラン性の当たりもアウトにできるのではないだろうか。 筆者の選んだベストナインはこのような結果となった。自分だけのドリームナインを選んで想像を膨らませることも、漫画の醍醐味と言えるだろう。
カキMONO.1