JR川内駅貨物列車脱線 復旧進むも運転再開時期未定 運休続く川内-隈之城間は16日からバスで代替
鹿児島県薩摩川内市平佐町のJR川内駅構内で12日未明に発生したJR貨物の列車脱線事故で、同社とJR九州は14日、脱線した3両のうち最後尾の貨車の復旧作業を進めた。先頭の機関車と続く1両目の貨車の作業は15日以降となる。運転再開の時期は未定。運休が続く川内-隈之城間は、16日からバスで代替輸送する。 【写真】脱線した貨車をレールに戻す作業をする作業員ら=14日午後6時ごろ、薩摩川内市の川内駅
JR九州によると、14日は2両の貨車の連結を取り外した後、後方の車両をジャッキで上げて、午後8時ごろレールに戻した。川内駅の貨物ターミナルに移動させる。損傷したレールの復旧に向けて、線路沿いの駐車場から現場へ資材を搬入するためのスロープを整備し、枕木なども用意した。 15日は午前8時ごろ、傾いた機関車を水平にする作業に取り掛かる。その後、ジャッキでレールに載せる。運輸安全委員会は16日、鉄道事故調査官2人を再度派遣する。 JR九州鹿児島支社の海老原毅支社長は取材に対し、14日は貨車の連結器の取り外しに時間がかかったと説明。「全て終えるまでどのくらいの日数がかかるか分からない。運輸安全委の原因調査に協力し、復旧作業に努力する」と話した。 同社によると、14日は普通列車62本が運休し、約5000人に影響した。九州新幹線による川内-鹿児島中央間の振り替え輸送は当面続ける。 貨物列車は12両編成。12日午前3時ごろ、先頭の機関車1両と続く貨車2両が脱線した。後方9両は14日朝までに、熊本市の熊本駅などに移動した。
南日本新聞 | 鹿児島