（写真：Game*Spark）

なんだこのゲームタイトル？ ここはインディーゲームの祭典・東京ゲームダンジョン6だぞ？ 巨大掲示板に解決法を募るスレッドを立てる場所じゃねーんだぞ！ 【画像全4枚】

そんなことを思わせる一作、『【掲示板】ワイ魔法少女なんやが？【管理できん】』。正直、ブースに立ち寄ってみて、最初は「ここのところのインディーゲームで見られるSNSや古いインターネット、懐かしいPCを題材にしたゲームかな？」と思いました。『Emily is Away』や『Hypnospace Outlaw』とか、あのあたりのゲームですね。

ところが本作、実は「プログラミング」のゲームなんですよ。開発者に聞いたら「いやあ、可愛いキャラがいたほうが分かりやすいかなって」とのことでしたが、どう考えても2000年代初頭あたりの懐かし系インターネットのゲームと錯覚するでしょ！

サイトの荒らしをプログラミングのオートバトルで始末汁！あ、始末しろ！

（写真：Game*Spark）

主人公は元魔法少女のOL。インターネット上で自分の経歴についてまとめたものを出してお金を稼ぐか……と考えて始めるのは、InstagramでもYouTubeでもなくなんと昔ながらの□ホームページ□。しかも、自分の現役時代のファン交流掲示板。トップページに高らかに掲げられた「あなたは【001243271】人目のお客さまです！」の文言は、もはやギリシャで発掘された紀元前の陶器を見るかのような気分にさせるでしょう。

すでにYahoo!が運営していたサービス「ジオシティーズ」も終了して、今年で5年。崩壊した世界で喫茶店を開店するような完璧な間違いを犯している……と思わなくないんですが、やっぱり世界が崩壊したところらしく、スカベンジャーのように他人のサイトにちょっかいをかけてくる「荒らし」が現れます。

（写真：Game*Spark）

いまどきホームページに荒らしって……もうSNSとかで隠れて暴言を吐いても開示請求される世の中だぞ？ と思わなくありません。しかし、このご時世にTikTokライブで「昔、魔法少女だった頃はさー……」と語るコンテンツではなく、テキストサイトを選ぶ感性。友達だったら1フレーム以内に「やめとけ」と言ってあげたくなる選択肢を選ぶような元魔法少女ですから、そんなまともな対応をしません。なんと、プログラミングで荒らしに対する攻撃プログラムを作って対応するのです。