61年間ありがとう 知名町で旧役場閉庁式
鹿児島県知名町役場の新庁舎移転に伴う旧庁舎の閉庁式が2日、旧庁舎の正面玄関であった。今井力夫町長をはじめ町職員、町議会議員、役場OBらが出席。1963(昭和38)年から61年にわたり町政の拠点として活用されてきた庁舎との別れを惜しんだ。 旧庁舎は鉄筋コンクリート3階建て。増築された別棟を合わせた延べ床面積は2454平方メートル。総工費1957万5千円をかけて整備された。築60年超となり、老朽化の進行や耐震面の課題、バリアフリー化の必要性などから、町は役場より高台にある「おきえらぶ文化ホールあしびの郷・ちな」の北側に鉄筋コンクリート3階建ての新庁舎を整備した。 閉庁式で今井町長は「先人たちが、この庁舎を中心にして知名町民の福祉向上や町の発展のために幾多の苦労を重ね、今日の知名町を築いてきた」と振り返り、「この庁舎で培ってきたものを新しい庁舎に引き継ぎ、しっかりと取り組んでいかなければいけない」と呼び掛けた。 式典後、参加者は庁舎への感謝を込めた横断幕を掲げ記念撮影した。旧庁舎の解体は行わず、建物を活用した跡地利用策を検討している。 新庁舎での業務は7日スタート。同日午前8時20分に開庁式がある。