魚が逃げないってホント? 夜釣りやアウトドアで「赤いライト」がおすすめの理由とは
まだまだ寒い季節が続きますが、冬ならではのアウトドアの楽しみもたくさんありますよね。日が落ちた際、アウトドアで使うライトといえば白や黄色の光が定番ですが、実は「赤色のライト」があるのはご存知でしょうか。 【写真】赤色LEDのアウトドアでの活用法を見る(全11枚) 見たことはあっても、なぜ赤いのか理由は知らないという方もいるかもしれません。そこで今回は、この「赤いライト」のメリットや白色ライトとの違いをご紹介します。
赤いライトは夜釣りに最適!
日中は警戒心の強い魚も、夜になり暗くなることで警戒心が薄れるほか、夜行性の魚が活発になるため夜釣りが趣味だという人も多いと思います。夜釣りに欠かせないのがライトの存在ですが、あまり明るすぎると魚が逃げてしまいますよね。 そこでおすすめしたいのが「赤色のLEDライト」。水は光を吸収する作用が空気中よりも強く働きます。波長の短い赤色は特に減衰しやすいため、赤色の光は水中に届きにくいという特徴があります。魚に警戒心を与えにくいのでメインのライトは赤色にして、釣り餌交換などの作業用として白色のライトも用意しておきましょう。
天体観測や夜間の昆虫採取・観察にもおすすめ
人の目には明るさに慣れる「明順応」と、暗さに慣れる「暗順応」というものがあります。普段は瞳孔の大きさが変わることで、自然と「明順応」と「暗順応」に対応しています。 暗い場所から明るい場所に出ると、最初こそ眩しくて見えづらいものの、すぐに明るさに慣れてきますよね。一方明るい場所から暗い場所に出た場合、徐々に「暗順応」が進んで見えるようになりますが、完全に暗さに慣れるのには30分から1時間程度かかると言われています。 夜間におこなう天体観測や昆虫観察は、暗闇に目が慣れていないとなかなかきれいに見ることができません。ひとたび星座盤の確認などで白色ライトを使ってしまうと、再び順応するのに30分以上かかってしまいます。そこで暗順応を起こしにくい赤色ライトの出番です。暗闇のお供は赤色LEDで決まりですね。
他の人に迷惑にならない優しい光が特徴
夜釣りで魚が赤い光に気づきにくいのと同様に、暗所では人も赤色の光が暗く見え、眩しさを感じづらいことが分かっています。 そのため、たとえば山小屋で夜間にトイレに行きたくなった時や、荷物の出し入れをしなければならない時、避難所での活動時などには赤色ライトがおすすめです。周囲に人がいるときに白色ライトを使うと、眩しさで起こしてしまう可能性があります。最低限の光量は必要だけどあまり明るくしたくないという時用に、赤色ライトを準備しておきましょう。 ライトというと白色や暖色を思い浮かべる人も多いと思いますが、アウトドアでは意外と赤色ライトが活用できます。シーンに応じてライトの色を使い分けてみてください。
野中陽平