【ウインターカップ注目選手】金澤杏(桜花学園)笑顔がトレードマークのスコアラー
2年連続でインターハイとウインターカップ優勝を逃している桜花学園高校(愛知県)。高校バスケット界きっての名門チームにとって、今冬は絶対に負けられない戦いとなる。そのチームにおいて活力を与える存在となるのが2年生の金澤杏だ。 金澤は3ポイントシュートやドライブなどを主体に高い得点力を誇り、中学時代は全国中学校大会では準優勝と、全国のトップで活躍してきた存在。桜花学園に入学すると1年生次から試合経験を重ねていった。加えて、1年の夏には「FIBA U16女子アジア選手権大会2023」に出場してベスト5に選ばれるなど国際大会でも結果を残している。 2年生となった今年はスターターに名を連ね、攻防においてハードにプレー。欠かすことのできない存在となっている。 「1年生のころはベンチから出ることが多かったのですが、2年生になってからはトップリーグでも全試合スタートとして出させてもらいました。大会を通して課題になったのが得点力で、岐阜女子戦のときは阿部(心愛/3年)さんがいなかったので、自分がもっと点を取っていかないといけない立場だったのですが、そこで全然できなくて負けてしまいました」と、秋に行われたU18日清食品トップリーグではしっかりと課題も得たようだ。 その得点に関しては、ウインターカップを見据え、「3ポイントシュートが一番の武器だと思っていて、シュートを打つ分、確率よく決めていかないといけないと思っています。それと、3ポイントシュートを警戒してくるチームはあると思うので、そこからのドライブや周りを生かしたアシストというのもやっていきたいです」と、意気込んだ。 現在は勝部璃子や竹内みやといった1年生たちが台頭。そんな後輩たちについて、「2人は1年生ですが、思い切りよくプレーしてくれて、試合に出る時間が増えてきました。もっともっと思いっ切りやってもらいたいので、そこは私が声掛けをして、プレーでも引っ張っていけたらと思っています」と、上級生としてのアドバイスを送る。 自身2度目のウインターカップに向けては「昨年は悔しい負け方をしてしまったし、自分自身も何もできなくて終わってしまいました。今年はスタートとして出ているし、とても楽しみにしています」と、笑顔で語る。高いスキルを持つスコアラーに気負いはない。今年最後の決戦では、悲願の日本一に向けて突き進むだけだ。 文=田島早苗
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