「歓喜の歌」に喝采 いちのせき第九演奏会
初開催から半世紀となる「いちのせき第九演奏会」(実行委主催、岩手日日新聞社など後援)は15日、一関市大手町の一関文化センターで開かれた。新型コロナウイルス感染拡大の影響で6年ぶり、通算15回目となった今回は同市を中心に県内外の有志154人が合唱団を編成し、ベートーベンの交響曲第9番「歓喜の歌」を管弦楽と共に高らかに響かせた。 音楽の盛んなまちづくりを目指す市民参加型の演奏会で1974年に始まり、85年からは3年に1度開催されてきた。今回は新型コロナの影響による中断を挟み、2018年以来の開催となった。 セントラル愛知交響楽団音楽監督の角田鋼亮さんが指揮し、仙台フィルハーモニー管弦楽団が演奏。ソリストは4人とも本県出身で、ソプラノは清水智子さん(平泉町出身)、アルトは松岡久美子さん(一関市出身)、テノールは鏡貴之さん(盛岡市出身)、バスは金子宏さん(一関市出身)が務めた。 約800人の聴衆が詰め掛けた中、ベートーベンの序曲「命名祝日」で開幕し、交響曲第9番が演奏された。管弦楽奏に続き、第4楽章でソリストと合唱団が自由や平等、博愛の精神を宿したシラーの詩を迫力のハーモニーで歌い上げた。