長塚京三、役者人生50年で初めて「自分の姿を見て感動するなんて」
長塚京三(79)が11日、映画『敵』舞台あいさつ付き先行プレミア上映会に登場し、主演を務めた同映画への思いを語った。 【集合ショット】花束を持ち笑顔をみせる長塚京三&河合優実ら イベントには瀧内公美(35)、河合優実(23)、黒沢あすか(52)、吉田大八監督(61)も登場。第37回東京国際映画祭で東京グランプリ・最優秀男優賞、最優秀監督賞の3冠受賞を祝い、瀧内から長塚に、河合と黒沢から吉田監督に花束が手渡された。 長塚は「50年やってきて、自分の姿を見て、自分の声を聞いて、実は初めて感動しました」と告白。「自分の姿を見て感動するなんて」と恐縮しつつ、「主人公と世代が同じだからかもしれませんね」と言い、「胸にくるものがありました」と東京国際映画祭での三冠の喜びを語った。 吉田監督も「東京近郊の街の小さな家の中でちいちゃくやっていた映画が、あんな華やかな場所で、みんなに褒めてもらえるなんて、思ってもいない結果だったので、こういう夢があるんだな映画には…」としみじみと喜びを噛み締めた。 同作は筒井康隆氏の同名小説が原作。映画『桐島、部活やめるってよ』、『騙し絵の牙』の吉田大八氏が監督を務め、モノクロ映画に仕上げた。 主人公は、渡辺儀助、77歳。元大学教授で今はリタイアし、妻に先立たれている彼は、朝起きる時間、食事、衣類、使う文房具一つに至るまでを丹念に扱い、預貯金の残高と生活費があと何年持つかを計算し、自分の寿命を知る。そんな儀助の元にある日「敵」が現れる…というストーリー。