党内幹部が語る、岸田総理は「何をしでかすかわからない」…バイデンとの蜜月、小池氏の失墜に「6月解散」のチャンス到来か
アメリカから帰国した岸田首相の懸念
岸田首相にとっての追い風はまだある。4月10日に行われた日米首脳会談での成果だ。日本の首相が、民主党の大統領と、「ジョー」「フミオ」と呼び合えるような緊密な連携関係を構築できたのは、岸田首相が初めてと言っていい。 過去に、中曽根-レーガン、小泉-ブッシュ、安倍-トランプと、歴代の首相が、それぞれ堅固な信頼関係を築いた相手は、いずれも共和党の大統領である。 ---------- (1)陸海空の自衛隊と在日米軍の相互運用機能を強化し、米軍の指揮系統の権限も一部、在日米軍に移管する=台湾有事が起きた際などに即応しやすくなる (2)半導体の供給網を強化する=岸田首相は訪米前、熊本県菊陽町のTSMC工場を視察。米国の世界戦略を担う国家プロジェクトに便乗できるようになる (3)極超音速ミサイルを探知する衛星網の整備を進める=対中国、対北朝鮮の安全保障戦略として不可欠 (4)日本は米国NASAの友人月面探査「アルテミス計画」に全面協力し、日本人宇宙飛行士2人と探査車を月面着陸させる=宇宙ビジネスで存在感を発揮できるようになる ---------- バイデン大統領との間で上記のような内容で合意したことに関しては、アメリカと一体化し過ぎることへの懸念はあるものの、主に経済・安全保障の分野で、国際社会に向け、日米協力の「近未来」を演出するうえで大きな意義があったと評価すべきだろう。 事実、共同通信が4月13日から15日にかけて実施した世論調査では、岸田内閣への支持率が3.7ポイント上昇し、23.8%となった。毎日新聞の調査でも、3か月ぶりに20%台まで回復している。 20%台前半というのは依然として超低空飛行には違いない。 しかし、対する野党側も、日本維新の会の馬場代表が「立憲民主党を叩き潰す」などと述べている現状では、反自民でまとまるのは難しい。仮に、衆議院解散・総選挙があったとしても、自民党を下野させることなど夢のまた夢だ。