志摩の海で鯛になるタイ験 8千匹のマダイと一緒に泳げる養殖いけす
リアス海岸の地形を生かした養殖漁業が盛んな三重県南伊勢町に、約8千匹のマダイの群れと一緒に泳げる養殖いけすがある。 【写真】「鯛(たい)になるタイ験」では、マダイの養殖いけすに入り、間近で魚を観察できる=2024年8月4日、三重県南伊勢町、溝脇正撮影 奥志摩の雄大な自然や環境に触れながら、漁師の仕事や魚について広く知ってもらおうと同町の友栄水産が「鯛(たい)になるタイ験」ツアーを6年前から始めた。 定置網で天然の魚を捕ったり、養殖場で餌やりをしたりする漁師体験を20年以上続けている。近くにゲストハウスやカフェも設け、「おさかなマイスター」の資格を持つ橋本純社長(49)が参加者に魚のさばき方や調理方法も教えている。 橋本社長は「体験型にしたのは魚を知る人を増やすため。漁村(田舎)が都市部の未来を支えると考えています。ここが生き残れば、都市も生き残れる。そのために食育も含めて様々な取り組みにチャレンジしています」と話す。 漁師体験は一年を通じてすることができる。9月と10月は定置網が禁漁になるため、湾内での刺し網漁に代わる。料金は、漁船で漁に行くプランが1万6500円(5人)から。養殖いかだで泳ぐ「鯛になるタイ験」のほか、マダイの塩釜焼き魚さばき体験もある。問い合わせ先は、友栄水産(0596・72・1351)まで。(溝脇正)
朝日新聞社