敦賀―福井3セク「車両やりくり」1時間2本に増便…関西・中京方面との接続改善へ
第3セクター鉄道「ハピラインふくい」(福井市)が、来年3月15日に初めて行うダイヤ改正の概要を発表した。日中時間帯の敦賀―福井間について、一部をのぞき、現在の1時間あたり1本から2本に増便し、関西、中京方面への特急や新快速との接続を改善する。(高山智仁) 【画像】初のダイヤ改正を行うハピラインふくいの車両(福井県敦賀市で)
ハピラインは、今年3月の北陸新幹線県内延伸に伴い、JR西日本から並行在来線として経営分離された北陸線敦賀―大聖寺間(84.3キロ・メートル)を引き継いだ。
現在、敦賀―福井間は、午前9時台~午後4時台は1時間1本の運行となっている。改正では、敦賀発を増便し、福井発は武生止まりの便を敦賀まで延伸する形で、一部時間帯を除いて1時間2本の運行を実現する。発車時刻も原則、敦賀発は毎時20分と50分、福井発は毎時05分と35分のパターンダイヤにしてわかりやすくするという。
敦賀駅でのJRとの接続も改善する。ハピラインとの乗り換えが30分以内でできる特急サンダーバードは、午前9時台~午後4時台で現在の25本中14本から、改正後は23本とする。特急しらさぎについても、16本中8本を14本にする。
日中時間帯の北陸線新快速、普通列車からの乗り換え時間も、現在最大50分程度のところ、おおむね5分に短縮される。小浜線との接続も午前9時台~午後5時台でおおよそ20分以内となる。
また、朝の通勤・通学時間帯では、午前7~8時台の敦賀発の普通列車の運転間隔を、最大25分まで短縮。福井止まりの一部の便を、芦原温泉までの直通運転とする。
帰宅時間帯の混雑解消に向けては、現在2両編成で運行する午後5時39分福井発敦賀行き普通列車を、新ダイヤでは午後5時42分福井発の4両編成とする。
ハピラインの担当者は「利用状況が好調なため、車両のやりくりを工夫して増便や増車を実現させた」と話す。
JRは通勤客に配慮
一方、JR西日本もダイヤ改正を発表した。小浜線、越美北線の運行本数に変更はないが、北陸新幹線では、通勤利用客が多い平日のつるぎ7号(午前7時23分富山発敦賀行き)について、1月14日から、定期券で乗車できる自由席を2両から3両に増やす。