マジのガチで[クラウンクロスオーバーRS ランドスケープ]が優秀すぎる問題
これまで多くのメーカーがHEVで燃費を競ってきた。しかしクルマに経済性やエコばかりを求めては面白くない。その反動からか、最近では走りを磨いたHEVが現われ始めている。そのなかからここでは、トヨタ クラウンクロスオーバーに追加された特別仕様車の走りを試してみた!! 【画像ギャラリー】このハイブリッドは面白いぜ!!走れるHEV・クラウンクロスオーバーRS ランドスケープ(28枚) ※本稿は2024年10月のものです 文:松田秀士/写真:中里慎一郎、トヨタ、ベストカー編集部 初出:『ベストカー』2024年11月26日号
■走りのいいハイブリッドは存在する!?
2024年9月に追加された特別仕様車、クラウンクロスオーバーRS ランドスケープを走らせてみた。 「全席特等席」を謳うだけあって後席の居住性/乗り心地もスバラシイ。しかも室内静粛性も!果たしてそれって走りに必要?と思えるくらいにラグジュアリーだ。 しかし、スポーツモードをチョイスしてアクセルを踏み込むと、フロントノーズを持ち上げるようにして猛然とダッシュした。そう、このRSにはTHS系ではない2.4LデュアルブーストHVシステムが搭載されている。 さらにトヨタHV4輪駆動システムのなかでも新開発のE-Four Advancedを採用。これ、リアモーターの出力が80.2ps/17.2kgmと大きいのが特徴。 フロントモーターは82.9ps/29.8kgmとこちらも大トルクだが、コーナリング中などではフロントモーターで発電し、その電力で積極的にリアモーターを駆動させるというユニークな駆動構造。つまりリアモーターの駆動を重要視しているのだ。 そして時には272ps/46.9kgmを発生する2.4Lターボエンジンとリアモーターで走るシチュエーションもあるわけだ。 クロスオーバーというネーミングだけに、前後ともにストロークのあるサスペンションがアクセルコントロールに従順に反応して、右足でクルマの姿勢を作り出せるのが楽しい。 逆に6速ATの左パドルを引き上げて1速低いギヤをチョイスしエンジン回転を上げてやれば、ターボエンジンが6000rpm+の領域まで一気に突入! 気持ちいい!!こんなHVほかにない!!1.9トンもの車体を自由に操れるHV、まぁ燃費はTHSには及ばないが、それはそれで許そう。これなら走りを語れるね。 ●トヨタ クラウンクロスオーバー RS ランドスケープ主要諸元 ・全長×全幅×全高:4980×1840×1540mm ・ホイールベース:2850mm ・車両重量:1910kg ・エンジン:直列4気筒DOHC+ターボ ・総排気量:2393cc ・最高出力:272ps/6000rpm ・最大トルク:46.9kgm/2000~3000rpm ・モーター:F=82.9ps/29.8kgmR=80.2ps/17.2kgm ・WLTCモード燃費:15.7km/L ・価格:685万円