サッカー日本代表・小川航基、海外挑戦の裏にキングからの金言
サッカー日本代表は8日、2026年W杯アジア2次予選最終戦のシリア戦(11日・Eピース)に向けた合宿を広島市内でスタートした。ミャンマー戦(6日、5〇0)で2得点を挙げたFW小川航基(26)=NEC=は代表3戦5発と絶好調。ライバルのエースFW上田綺世(25)=フェイエノールト=との本格派ストライカー対決を制することを誓った。 雨で髪をぬらした小川は言葉に強い決意を込めた。フル出場したミャンマー戦で2得点。代表デビューから3戦5発と驚異的ペースも「数字は関係ない。3試合という方が問題。使えば点を取るイメージを監督に持ってもらえれば」。シリア戦は途中出場が濃厚。慢心は持たずにゴールを狙う。 第2次森保ジャパンのエースには、最多11得点の上田が君臨する。東京五輪世代からしのぎを削る1歳下のライバル。自身は3月に4年3か月ぶり代表復帰と実績は劣るが、今季は同じオランダ1部の舞台で上田(5得点)の2倍以上の11得点を挙げ、海外挑戦1年目で圧巻の存在感を放った。 ともに長身で万能型の本格派FW。「W杯で次に点を取るのは僕」と期す26年大会出場には、上田を超えなければならない。背後への抜け出しやシュート力、跳躍力が非凡な上田に対し、「守備もハードワークできて、起点にもなって得点も奪える」と小川は言う。上田のプレーに学んで吸収し、成長につなげているが「W杯でベスト8への壁を破る目標の中で、FWの全部ができる選手が出てくるのはマスト。それが絶対に自分だと思ってる」。ビッグマウスは自信の裏付けだ。 カズの金言に背中を押された昨夏の海外挑戦が実を結んだ。昨年1月の横浜FCのキャンプや練習に参加した三浦知良(57)から「早く行った方がいい」と促された。言語や生活のアドバイスを受け、25歳と遅咲きで海を渡り「感謝しかない」。キングの系譜を継ぐ代表エースへの道を突き進む。(星野 浩司) ◆長友&久保は別メニューに チームは6日の敵地・ミャンマー戦から7日に帰国し、この日午前に広島入り。午後の練習では同戦で45分以上プレーした選手は軽めの調整にとどめ、他の選手はシュート練習、ミニゲームなどで汗を流した。しかしミャンマー戦に出場がなかったMF久保、DF長友はアップ後に別メニュー調整に。長友は筋肉系の違和感を抱えて3日の合宿初日から別メニューが続いており、シリア戦に間に合うかは不透明だ。
報知新聞社