「僕、まだ24歳ぐらいの気持ちでいるんですよ」俳優・寛一郎が名字を冠しない理由
価値観が180度変わった経験
森で負傷し、アイヌの民に救われた孝二郎。コタン(集落)で暮らす中で、その価値観は180度変化。従来の自分とはまったく違う生き方を選ぶ。 価値観がガラリと変わった言葉や出会いについて尋ねてみると、 「あると思います。映画や本、それこそ役であったり。自分の価値観を構築していくうえで、いろいろ教えてくれますし、出会う人によってもやっぱり変わっていきますよね。 孝二郎は当初、無知だった。それゆえの行動が多かったんですが、知らないものに出会うことで視座が高くなっていった。 自分の考えがしっかりとした状態で出会う人たち、一緒に仕事する人たち、友人……そんな存在によって、自分の人生はだいぶ変わっていくと思いますし、これからもそうだと思います」
28歳を迎え目指している俳優像
8月に、28歳を迎えている。 「基本、年齢はあんまり気にしないですけど、数値化されることによって、指標にはなりますよね。でも、もうすぐ30歳かぁ。僕、まだ24歳ぐらいの気持ちでいるんですよ」 今後、目指す俳優像は、 「ひとつはやっぱり自分が興味を持って、知りたいと思ったことをやっていきたいなと思っています。今回の作品もそう。なおかつ、それが文化として残していけるものだとしたら、光栄なことですし」
最後に、芸名の“寛一郎”について、名字を冠しない理由を尋ねてみた。父(佐藤浩市)の名前に左右されたくなかったのだろうか? 「最初はそれもありました。そして、そもそも(名前が)長いって理由も。1回それで始めちゃうと、(名字を)付けるタイミングがわからなくて。海外に行くと、名字があったほうが便利なんだろうなと思うこともありますけど。 はたして、自分が納得して付けられるタイミングが来るのかどうかすらもわからないですし。どのタイミングで入れるのか、一生入れないのか、それはわからないですけど。でもあんまり今、特に気にしてないです(笑)」 リベンジしたいこと 殺された兄の復讐のために孝二郎は動き始める。復讐とはいわずとも、リベンジしたいと思っていることは? 「たくさんあります!まずは英語、あとは楽器。全部、三日坊主になっている気がするので(笑)。ギターかピアノをやってみたいですね。音として好きなのはベースなんですけど、ひとりでベースを弾けるようになっても……というところがあるので(笑) やっぱりピアノかな?やりたい気持ちはあるんですけど、すぐ挫折しちゃうので、何度もリベンジしなきゃいけない感じです(笑)」 『シサム』 9/13(金)TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開 配給/NAKACHIKA PICTURES (c)映画「シサム」製作委員会