小鹿野町「町民ガチャ」開始から1年 町民が普段と違う店利用のきっかけに
小鹿野町「町民ガチャ」の運用が始まって、11月16日で1年がたった。町内の飲食店や商店への認知と回遊と利用率を上げるため、観光客向けにスタートした当初の目的とは違う効果が生まれている。(秩父経済新聞) 【写真】カプセルトイの中身の一例 町民ガチャは、昨年5月から同町の地域おこし協力隊員として活動している野村美登里さんが「『町の人』から観光につなげること」「町への滞在時間を延ばすこと」などを目的に始めたサービス。野村さんは「観光客は過去に訪れたことのある同じ店を利用するか、利用する店が決まっていない場合はガイドブックを見て店を決めることが多い。町に訪れる観光客にいろいろな店を利用してもらい、店の人とコミュニケーションを図ることで、町のファンになってもらいたいという思いから、このサービスを始めた」と話す。 同企画の参加店は23店。カプセルトイの中には参加店スタッフの紹介カード、割引券や商品券などの特典チケット、町のキャラクター「おがニャッピー」のステッカーなどが入っている。野村さんは「参加店には300円相当の特典内容を依頼しているが、『ギョーザ5個』『レンタカー1,000円引』など、300円以上の価値があるサービスを用意していただいているケースもある」と明かす。 特典チケットには1,000円程度の食事メニューや秩父ワインの白か赤のハーフボトル1本、秩父銘仙の着付け体験などが無料になるレアチケットもある。 野村さんは「運用から1年が経過し、まだまだ成長段階ではあるが、想定していなかったうれしい効果も生まれた。観光客だけでなく、町民が普段と違う店を利用するきっかけにもなっている。町民ガチャが町を活性化させる一助になれば」と期待を込める。 設置場所は「道の駅薬師の湯直売所」「ファミリーマート秩父小鹿野町店」。その他、「小鹿野町観光交流館」に設置する町民ガチャはイベント会場などへの出張することもあり、参加店のうち1店にも月替わりで設置する。
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