【バレー】全国中学生選抜の男女各12名が今年2月のイタリア遠征へ向けて合宿を実施
合宿を終えてから遠征までにおける個々の取り組みが焦点
バレーボールの令和5年度全国中学生選抜(以下、全中選抜)の第二次合宿が1月11日から14日にかけて、味の素ナショナルトレーニングセンター(東京)で行われた。公益財団法人日本中学校体育連盟バレーボール競技部が毎年設けている強化育成事業で、昨年度の長身選手発掘育成合宿や昨年末のJOCジュニアオリンピックカップ全国都道府県対抗中学大会(以下、JOC杯)を元に選考。男女各12名の選抜メンバーが今年2月に海外遠征に臨む。 【ギャラリー】イタリアへ臨む若き日の丸戦士たち 第二次合宿の模様 男子は昨年、男子U16日本代表入りを果たし、JOC杯で最優秀選手賞に該当する「JOC・JVAカップ」を手にした岩田怜緯(中之口中〔新潟〕3年)がキャプテンを務める。岩田は昨年度に続く選抜入りであり、その経験を生かしたリーダーシップに期待が集まる。 また、JOC杯の大会優秀選手に選ばれ、今回のメンバーでは唯一の2年生である田中洸(高山中〔鹿児島〕)は「まさか自分が入るとは、とびっくりしました。海外では全然通用しない部分もあるだろうと想像していますが、挑戦していきたい」と意欲をのぞかせた。
今回の第二次合宿では通常の練習メニューのほかに、女子アンダーエイジカテゴリー日本代表が継続的に取り組んでいるボディコントロールの機会が設けられた。これは、自分の体の可動域などを確かめながら練習に取り組むもので、パフォーマンス向上につなげる効果がある。 参加者たちは自身の体の硬い部分や制限されている可動域と向き合い、ストレッチ中には苦しげな表情も見られたが、「それを伸びしろととらえて、合宿を終えてからも個々で取り組めるか。それが本人の将来につながる第一歩です」と三石雅幸強化委員長(飯島中〔長野〕)は男子選手たちに期待を寄せた。
昨年のU16日本代表経験者が同世代のフロントランナーに
そうした自身の体との向き合い方を体得している面々がそろったのが今年度の全中選抜女子。12名のうち、JOC杯で次世代有望選手に選ばれた忠願寺莉桜(稙田南中〔大分〕3年)、工藤光莉(尾上中〔青森〕3年)、紅野花歩(八王子実践中〔東京〕3年)に加え、吉井美樹(忍岡中〔東京〕3年)の4人が女子U16日本代表経験者だ。 なかでも忠願寺は同大会で「JOC・JVAカップ」を受賞し、全中選抜は昨年度に続いて2年連続での選出。「去年は自分が年下で後方からチームに関わる立場でしたが、今回は先頭に立つ意識で。すべての行動を自分から、と思って臨んでいます」と明かし、キャプテンに就いたとあって、合宿では参加者たちをリードする姿が見られた。