定年後に「月4万円」の国民健康保険料がキツいです。家計に厳しすぎて不安なのですが、この金額を一生払い続けるのでしょうか…?
1回決まった国民健康保険料は一生同じ金額なの?
国民健康保険料は毎年の収入によってその都度計算されるので、保険料は固定されておらず世帯ごとの家族人数と合計所得で変動します。 前述したAさんとBさんの世帯がそれぞれ、定年退職の翌年にアルバイトなどに就いて年収が変わった場合に、国民健康保険料はいくらになるのでしょうか。 <試算> ・東京都中央区に在住のAさん(パート年収72万円の配偶者57歳と同居) Aさんの年金受給額180万円、アルバイトに就いて年収96万円の場合 Aさんの年金180万円+アルバイト年収96万円+配偶者の年収72万円=世帯年収348万円 健康保険料:(医療分)約13万8700円+(支援分)約4万6600円+(介護分)約1万6200円=約20万1500円(月額約1万6800円) ・北海道札幌市に在住のBさん(パート年収72万円の配偶者57歳と同居) Bさんの年金180万円、シルバー人材センターの仕事に就いて年収42万円の場合 Bさんの年金180万円+シルバー人材センター年収42万円+配偶者の年収72万円=世帯年収294万円 健康保険料:(医療分)約9万2000円+(支援分)約3万400円+(介護分)約1万3000円=約13万5400円(月額約1万1200円) このように、年収によって国民健康保険料が変わります。
病気などで急に収入が減ったときは保険料免除してもらえますか?
病気などで急に収入が減り、保険料の支払いが難しくなったときには軽減が可能で、退職・倒産・災害などでは減免(免除)申請ができます。 国民健康保険料の軽減は収入金額によって20%から70%の減額区分が決まります。減免の場合の金額割合は、減免率表にもとづいて30%から100%の区分で決定されます。 国民健康保険料の軽減・減免(免除)を希望する場合、住んでいる市町村へ申請が必要です。例えば、8月に申請して減額が認められれば翌月から適用され、年数回の分納や全納で納付することになります。
まとめ
前年の年収によって今年の国民健康保険料や住民税の納税額などが決まるため、定年退職後の年収によっては、家計への負担が重くなります。扶養家族がいる場合、再雇用・再就職して社会保険に加入していないと家族を扶養に入れることができず、「扶養から外れた世帯全員の健康保険料」も支払う必要があります。 定年退職後の年金見込み額や家庭での貯蓄を確認して、退職後の生活設計を検討することが望ましいでしょう。 出典 大阪府大阪市 国民健康保険料の決め方 大阪府大阪市 国民健康保険料の軽減・減免 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部