愛子さま初単独公務で「シュッと来られます」 見せられた古典への造詣と“飾らない”お人柄
■愛子さま「大変思い入れがあるんです」
愛子さまが「私、この場面は大変思い入れがあるんです」と語られた場面があったといいます。星さんが平安時代の歴史物語「栄花物語」の展示で、藤原隆家が花山法皇に矢を放って襲った「長徳の変」の場面を紹介した際のやりとりでした。 どういうことなのか、星さんが尋ねると、愛子さまは、「高校のレポートで「枕草子」に登場する「翁丸(おきなまろ)」という犬を取り上げた際に、背景に「長徳の変」があるのではないかと、そういった内容でレポートを書いた」と話されたといいます。 愛子さまは高校の卒業レポートで、「源氏物語」や「枕草子」など古典文学を題材にして猫や犬と人との関わりについてまとめられました。「平安時代の猫と犬一文学作品を通して一」という題で、400字詰め原稿用紙30枚以上という学校の基準の倍近い分量だったといいます。 宮中で飼われていて追放された様子が描かれた犬「翁丸」と権力争いとの関わり。高校生でこのようなレポートをまとめられたことについて、星さんは「大変難しいレポートではなかったのかなと思います」と述べていました。 また、愛子さまは、「古今和歌集」の保存状態が良いことや、写本と木製の活字を組んで作った「古活字版」にも関心を寄せられていたということです。
■案内した星調査員「私も大変勉強になりました」
愛子さまは、「『枕草子』のすごいところは、現代の我々でもわかるようなことがみずみずしく描かれている点ですね」という星さんの話に「だから、1000年残るのでしょうね」と愛着を見せながらうなずかれていたといいます。 星さんはこの日の愛子さまの鑑賞について、「私の方も大変勉強になりました」と話します。「私も好きでこの研究の世界に入りましたので、熱心に聞いていただけると本当にうれしいことでして、何か恐れ多いことなんですが、二人で大変有意義な時間を過ごさせていただいたのが、本当に光栄に思っております」と振り返りました。