いきものがかりの青春時代。宇多田ヒカルや椎名林檎、ゆず、ドリカム…思い出を語る
吉岡が「難しすぎて」と語る、ドリカムの楽曲は
続いて、2曲目に吉岡はDREAMS COME TRUEの『朝がまた来る』をセレクトした。 吉岡:ドライブっていうことで、街が浮かんで。自分が高校に行くときに、本厚木駅も通ってたので、雨の日なんかはめちゃくちゃ人が多くて傘がパって広がってるんです。駅前の広場に、いろんないろんな傘が。 亀田:傘の花が咲くんだ。 吉岡:この曲に巨大な交差点に傘が咲くっていうところがあって、大きな交差点が本厚木駅前にあって、我々がそれこそ路上ライブをしていた1999年の景色が浮かぶのと、憂鬱な朝にもこのリズムでスローに。ちょっと落ち込んでる曲ではあるんですけど、爽やかになれるなっていうことで、この曲を選びました。あと、単純にこの曲が好きなんですけど、ドリカムさんも路上ライブでカバーさせていただいたりして。 亀田:えっ、路上ライブでこの曲をやってたの? 水野:『未来予想図 II』をやってたよね。 吉岡:自分は『朝がまた来る』が本当に好きだけど、難しすぎて、一生のカラオケの課題曲ですね。
椎名林檎は衝撃的な存在だった
番組後半は、水野が空想ドライブミュージックをセレクト。1曲目に椎名林檎の『茜さす 帰路照らされど…』を選曲した。 水野:僕らの世代はこのアルバム(『無罪モラトリアム』)を通らざるを得ないというか。 吉岡:必ず通っています。 水野:ドンピシャな世代なので。しかも『無罪モラトリアム』をカバーできる譜面を買って。そこに写真が載ってて、亀田さんのモヒカン時代も(笑)。 亀田:あはは(笑)。 水野:そういうのに憧れてて。吉岡と最初に出会ったきっかけも、林檎さんのコピーバンドをしよう、それで『幸福論』とかを一緒にやってみようって感じで、スタジオで合わせたりして。 吉岡:『ここでキスして。』もそうだったよね。 亀田:やっぱり当時、林檎さんって特別でした? 水野:特別でしたね。衝撃的な存在だったと思います。思春期なんで女性ボーカルを男の子たちって、そんなにスッとは聴かないというか。でも、林檎さんだけはみんな聴かなきゃいけないっていうムードになってましたね。 吉岡:無邪気にJ-POPを聴いて、バンドとかもカバーしてるけど、全くそれとは別物というか。大人の世界をのぞいている気持ちにもなるし、すごく聴きながら高ぶってました。 水野は2曲目に、宇多田ヒカルの『First Love』を選曲した。 水野:僕、宇多田さんと同い年で。僕の父親が運転する車の助手席に乗ってたら、ラジオで曲が流れて、「お聴きいただいた曲は、衝撃の15歳の宇多田ヒカルの『Automatic』です」ってDJが言って、「同い年じゃん!」って(笑)。信じられなかったんですよ。僕はただの思春期の少年で、そこで聴いた曲が同い年の女の子が自分で作った曲で、「なんだこれ」って。そういう衝撃のままだったけど、この『First Love』もそうだけど、音楽的にどうのこうのでもあるけど、本当に社会現象になってて。この曲が主題歌になってるドラマをみんな観てるとか、宇多田さんの格好を少しマネするとか、時代を席巻しちゃったみたいな。すごくピンポイントにそういう世代だよね。 吉岡:もう信じられない出来事ですよね。受け入れられないくらい、この歌声とかこれを作ってることとか、きっとここに人生を映し出していることも含めて、どうしたらこの歳でこんな曲ができるのっていう。信じられないほど素晴らしいっていう感じでしたね。