パロディ菓子の発想は大阪の立ち飲み店で? オリオン「駄菓子」への思い
3月12日を「駄菓子の日」に制定し世界に広める活動も
近年では駄菓子屋が減り、コンビニエンスストアなどが主体となり売られており、以前に比べ売り場は減ってきた。子供が限られた小遣いを握りしめ、駄菓子屋で買い物を続け、自然と計算が強くなっていくなんて昔は言われてましたけど、今は事情が変わってきてます」と高岡さんは少し寂しそうな表情で語る。
だが、その状況を見ているだけではいられない。昨年4月、全国の駄菓子メーカーなどで結成された「DAGASHI を世界用語にする会」が発足。同社も参加し、お菓子の神様、菓祖として知られる「田道間守公」を祀る和歌山県の橘本神社の提唱で、田道間守公の命日となる3月12日を「駄菓子の日」を制定した。 現在は、地元の大学生らと、その日に駄菓子にかんする大きなイベントを企画しており、全国の駄菓子メーカーなども参加する大規模なものになりそうだ。そして、売り場は減ってはいるものの、スーパーでは集客のアイテムとして駄菓子を販売するところが多く、大型のショッピングセンターなどでは、フードコート付近に、同社などが製造した駄菓子を多数置いている駄菓子屋風の店も増えており、それらは追い風となっているようだ。
駄菓子は誰もが通る道、なくなることはない
ココアシガレットが誕生した60年以上前とは、時代はかなり変わってきている。しかし、高岡さんは自信を持って言う。「駄菓子は誰もが通る道、たとえ売り場が少なくても、なくなることはないでしょう」 時代は変わってもできるだけ子供らが求めやすい価格を設定し「見て楽しい」「もらってうれしい」「食べておいしい」「また欲しい」という『4つのC』のコンセプトを守り続けていくと意気込みも見せる。 「来年3月の駄菓子の日には、新たな商品を誕生させます」という意気込みも見せる高岡さん。 同社のパロディ菓子開発は、子供から大人まで、自分たちの商品で喜びそして笑う姿を浮かべながら、これからも生み出されていくことだろう。