「学校行事と重なり」検診を一部実施せず…前年度のデータで虚偽報告
福井県敦賀市教育委員会は11日、市内の小学校1校で昨年度、内科、歯科の両検診を実施していなかったと発表した。担当の養護教諭が日程を入れそびれ、前年度のデータを流用し実施したように虚偽報告していた。
発表によると、こうした検診を含めた健康診断は学校保健安全法で、毎年6月末までに行うように義務づけられている。
同校では昨年、視力検査や耳鼻科検診などは5月までに実施したが、別の日に行うつもりだった内科と歯科の検診については、養護教諭が「学校行事と重なった」などとして日程を入れそびれた。県への報告期限だった9月末が迫り、前年度のデータを使って検診結果を偽造し、実施したように虚偽報告したという。
担任教諭らは気付かず、校長も虚偽報告を見抜けなかった。市教委は、虚偽報告は養護教諭の独断で組織的な関与はないとしている。養護教諭について、任命権者の県教委は、事実関係を確認し厳正に対処するとしている。