石岡一センバツ初出場 第2部 選手・スタッフ紹介/5 酒井淳志右翼手(2年)/中島祥充内野手(2年) /茨城
<第91回選抜高校野球> ◇頼れる主将、父と夢追う 酒井淳志右翼手(2年) 1年秋からベンチ入りした頼れる主将。新チーム発足後、川井政平監督(44)から「プレーで引っ張れるだけでなく、人間性もしっかりしている」と主将に指名された。以前は優しい性格からか自分の気持ちを伝えるのが苦手だったが、今では「立場が人を変えた典型」(川井監督)と、周囲から絶大な信頼を得ている。 小学2年で野球を始めた。きっかけは霞ケ浦高3年時に1990年のセンバツでベンチ入りした父宏行さん(46)の存在だ。宏行さんからは自宅敷地内でティー打撃などをやりながら野球スキルを教わる。「父との会話のほとんどは野球のこと」。父親の現役時代の写真を見ながら、互いに甲子園へ向けて胸を弾ませているという。 父の背中を追うように親子で甲子園出場の夢をかなえた。目指すは父も果たせなかった「1勝」だ。「1勝するだけでも大きな壁だが、自分たちの力で打ち破りたい」と燃えている。 ◇ ◇さかい・あつし かすみがうら市立霞ケ浦中出身。170センチ、67キロ。右投げ左打ち。 ◇自分の役割、肝に銘じて 中島祥充内野手(2年) 「周囲のことをよく見ている」と川井監督が評する通り、酒井主将の補佐役としてチームをまとめる。 中学時代、軟式の選抜チームで4番に座った経験もある。打力を期待されたが、昨年8月、左膝半月板損傷の大けがをして手術を受けた。「新チームになって張り切りすぎた」と当時の心境を語る。 小走りができるまでに回復したのは昨秋の県大会開幕の1週間ほど前。この間、チームメートが内野でノックを受ける姿を横目に、外野でひたすら走り込みを続ける地道な練習を重ねた。「ボールを扱う練習をうらやましい目で見ていた」と苦しかった日々を振り返る。地道な努力が実り、準決勝の藤代戦では代打で出場することができた。 現在も膝の状態は「7割くらい」と決して万全な状態ではない。それでも甲子園に向け「サポートする立場になったとしても、今の自分にできる役割を果たしたい」と肝に銘じている。 ◇ ◇なかじま・よしまさ 土浦市立土浦第四中出身。172センチ、83キロ。右投げ右打ち。 =つづく