【府中便り】「引退お披露目式」が実現したワケとは?打診したのは?史上初の舞台裏を解説します
微妙な違いに気付きましたか? JRAは21日、ジャパンC当日の24日にオーギュストロダンの「引退お披露目式」を行うことを発表しました。引退式、じゃなくて、引退お披露目式。同じなようで、違うのです。 来週の中京では、チャンピオンズC終了後にレモンポップの引退式が行われます。実はJRAの引退式実施には内規によって基準が設けられています。JRA広報によると、JRA・G1・2勝以上などのルールが存在するといいます。基準を満たした希望馬は、輸送費などを含めた費用の大半をJRAが負担してくれるそうです(※基準に満たさなくても、馬主の希望があれば実施可能)。 今回は「引退お披露目式」。馬主であるクールモア側から打診があり、実施が決まりました。英愛ダービー優勝などを成し遂げたG1・6勝馬であること、ディープインパクト産駒の最終世代の活躍馬であること、海外馬券発売を通じて日本のファンになじみ深いことなどを総合的に勘案して、ファンサービスの一環として行うことが決定したと聞きました。 JRAが外国馬の引退関連のセレモニーを行うのは史上初。多くの日本のファンからすれば、生で同馬を見られる最初で最後のチャンスでしょう。柔軟な対応はすばらしいと思います。引退お披露目式のスタートは午後5時半ごろからを予定。JRAの公式YouTubeチャンネルでもライブ配信が行われます。すっかり日も暮れた時間に始まりますが、きっと大勢に見守られる華やかなセレモニーになることでしょう。【松田直樹】