古き良きアメリカが生んだ名作革靴 「ALDEN(オールデン)」のVチップの魅力とは?
特徴的なシワやツヤが楽しめる“コードバン”
「オールデン」といえば、やはり革靴好きが憧れるレザー“コードバン”が有名だ。馬の臀部からほんの少量しか採取することができないコードバンは、その希少性と美しさゆえに“革のダイヤモンド”とまで呼ばれる。吉川さんはコードバンについてもこう語る。 「“コードバン”は元々、ウエスタンブーツなどにも使われていた素材で、とにかく耐久性が高いことが挙げられます。また形状記憶に優れているので、足馴染みがいいのもポイントです。
牛革は何度か着用しないと馴染んでいかないですが、コードバンは一度曲げると、その通りにくっきりシワがはいってそのまま残ります。雨(水分)にぬれるとシミになるという難点はありますが、きちんとケアしていけば新品のときのような綺麗なだけの輝きではなく、個性的な履きジワとツヤを宿していくのも特徴のひとつ。 まさに“自分だけの一足”へと育てる経年変化を楽しむ過程こそ、コードバンの大きな魅力といえますね」 もちろんサイズ選びも注意が必要だ。吉川さんはこう続ける。
「サイズは決めつけずにいたほうがいいですね。“モディファイドラスト”をサイズ8で履いていた人でも“379X(ミリタリー)ラスト”はサイズ8 1/2で履いたほうがいいなどもありますし、スウェードやコードバンなど革の伸縮性によっても変わってきます。 履きたいモデルによって、その都度フィッティングすることが大事なので、直営店のラコタハウスでサイズを測ってもらうことをおすすめします」
また、レザーも高騰しているので、買い時は“今”とのこと。 「レザーは年々、高騰しています。10数年前に比べて約2倍になっているものもあります。一番安いのは“今”なので、買うなら“今”だと思います」 アメリカを代表する革靴ブランドだけあって、イギリスやイタリアの革靴とはひと味ちがう魅力をもつ「オールデン」。一度履けば、その魅力がわかるはず。百聞は一見にしかず。試すなら“今”だということを覚えておきたい。