「今までにないクラリネットを沖縄から!」南城市の楽器メーカー、世界に挑む
他のメーカーと比較すると、穴の数や、金属パーツの配置などが大きく異なります。 音程や音の響き、楽器の操作性を追求した結果、ヨーゼフは独特な構造にたどり着きました。 ♪美ら音工房ヨーゼフ 仲村幸夫社長 「良くなるか悪くなるか、わからないね。やってみないとわからないんですよ」 調整後、アルトマンさんが試し吹きをすると… ♪美ら音工房ヨーゼフ 仲村幸夫社長 「さっきよりはいいんじゃないの」 ♪シュトゥットガルト放送交響楽団 首席クラリネット奏者 ディルク・アルトマンさん 「非常に興味深いです。なぜなら、そのようなカップ、小さなパーツがクラリネットのサウンドを完全に変えるからです。そしてどこでも、下の音だけでなく上の音も聞こえます」 12年ほど前から始まった理想のクラリネット作り。200種類ほどの試作を重ね、ようやく今、完成形がみえてきました。 ♪入社8年 内間さん 「何回もやり直しがあって、大変だった。やっと完成品が見られてほっとしています。苦労して、みんなで協力して作ったのが出来上がってよかった」 10月末、完成した音色を披露する機会が巡ってきました。吹奏楽部でクラリネットを演奏する生徒たちとの交流会です。 アルトマンさんが演奏を披露したあと、生徒たちにサプライズが。新作クラリネットを試せることになったんです。 ♪那覇高校 吹奏楽部員 1人目 「低い音も高い音も出やすいんですけど、抵抗感がちょうど良くて、吹きやすいのに良い音が出るみたいな。すごいなんか夢のような楽器ですね」 ♪2人目 「音がめっちゃ丸くて、広がりにくいというか、丸い音が出て、すごく良い音色です」 誰でも良い音が出せる、今までにない楽器を目指す仲村社長。沖縄生まれの音色で世界に挑みます。 ♪美ら音工房ヨーゼフ 仲村幸夫社長 「良い音は無限ですからね。どこまでも良い音はある」 <取材MEMO> 新作クラリネット「サクラ」は年明け以降の販売を目指しています。気になるお値段は、販売中のモデルが100万円以上とのことなので、新作は同等以上となる見込みです。 この新作クラリネットの音色を聴けるチャンスは今月15日にあります。演奏はVTRにも登場したドイツの交響楽団の首席クラリネット奏者、ディルク・アルトマンさん。興味のある方は、お早めに申し込みください。(取材 比嘉チハル)
琉球放送