立命館大学生がフードロス削減ビール 食堂の余剰食材をアップサイクル
学生が中心となりフードロス削減のために開発したクラフトビール「Beer the 30th」が11月10日、立命館大学びわこ・くさつキャンパス(BKC、草津市野路東1)で販売された。(びわ湖大津経済新聞) 【写真】余剰食材をアップサイクルしたクラフトビール 同大学経済学部教授の佐野聖香さんの呼びかけで集まった同学部の学生3人と食マネジメント学部の学生4人が中心となってプロジェクトを進めた。エール酵母を使い、低温熟成を行う醸造方法「ケルシュスタイル」を採用したビールで、1100本限定で製造した。副原料には同キャンパス内の食堂で余ったご飯38キロを活用。麦芽に湯を加えて糖化させる工程に使った。 完成したビールは、10日にBKCで行われた地域交流イベント「BKCウエルカムデー」で来場者に販売。経済学部4年の西村まどかさんは「苦みが少なく、あっさりとした味わい。学内の余剰食材をアップサイクルしたことをアピールした。地域の人が『学生が頑張っているから買ってみたい』と言ってもらえた」と話す。 ビールの開発には、災害備蓄品やパンの耳など廃棄直近の食材を副原料とするクラフトビールのプロデュースと販売を行う「Beer the First」(横浜市)のアドバイスを受けた。以前から食品ロスに興味があったという食マネジメント学部2年の森光生さんは「食堂から、4月は新入生が多く利用人数を予測できないことからご飯のロスが多く出ると聞いたのでご飯を使うことにした」と振り返る。 BKCが今年で30周年を迎えたことから、テーマを「さあ、あの頃の話をしよう」とし、ラベルは学内にある建物のアクロスウイングの写真に「立命館カラー」のえんじ色の帯をあしらった。森さんは「卒業生にも思い出してもらおうと、BKCを象徴する建物の写真を使った」と話す。既に同窓会で販売したほか、12月1日のBKC30周年記念式典でも配布する。一般向けには17日、JR南草津駅前で開催される「みなくさまつり」でも販売する。
みんなの経済新聞ネットワーク