世耕氏「知らない」裏金への関与否定 身内から批判も 参議院初の政倫審
日テレNEWS NNN
自民党の派閥の裏金事件を受け、参議院で初となる政治倫理審査会が開かれました。安倍派幹部の世耕前参院幹事長が弁明を行いましたが、「知らない」「分からない」を繰り返し、裏金への関与を否定しました。 ◇
参議院で史上初めて行われた政治倫理審査会。弁明に立ったのは安倍派幹部、世耕前参院幹事長です。 2022年5月の安倍派のパーティーで拳を突き上げ、「頑張ろう」コールをしていた世耕氏。その3か月後の8月、安倍派幹部らはいったん中止することになったキックバックの扱いについて、議論していました。 キックバックの再開はいつ、誰が決めたのか、14日、野党が厳しく追及しました。 立憲民主党 蓮舫議員 「(2022年)8月の幹部会、現金還付継続になったと塩谷さんは言っています。西村さんは結論が出なかったと。食い違ってるんですよね。どちらですか」
問題となっているのは、2022年8月に行われた安倍派の幹部会合。西村前経済産業相はその会合で、キックバックの再開について「結論は出なかった」と述べましたが、塩谷座長は、キックバックを「継続していくしかない状況」で協議は終わったと、証言が食い違っているのです。 この会合に出席していた世耕氏。 自民党・安倍派 世耕前参院幹事長 「私はその話し合いの場では、安倍さんがノルマ通りの販売だと、現金による還付はやめるとおっしゃっていたので、私はそれを守るべきだと。いずれにしてもこのとき何か確定的なことは決まっていません」 この会合でキックバック再開は決まっていないと強調しました。
立憲民主党 蓮舫議員 「(2022年)8月5日の意見交換の場で方向が決定づけられなければ、誰が方向決めたんですか」 自民党・安倍派 世耕前参院幹事長 「何でこれが突然、今まで通りの安倍さんがやめようと言っていた現金による給付になったのか、これは私も残念ながら分からないわけであります」 立憲民主党 蓮舫議員 「記憶にもない、記録にもない。あなたの知らないところで誰が決められるんですか」 自民党・安倍派 世耕前参院幹事長 「本当に私自身はっきり言って知りたいという思いであります」 世耕氏はキックバックに「関与したこともなければ報告・相談も受けてない」とし、いつ、誰がキックバックを始めたのかも「分からない」と述べました。 政倫審終了後には、次のように話しました。 自民党・安倍派 世耕前参院幹事長 「残念ながら知らないことをですね、答えるわけにはいかない。あるいは知らないことを知っていると、うそをつくわけにいきませんので。全部正直に知っていることをすべて、お話しさせていただいたつもりであります」 ◇