【タイ】トランプ新政権、タイGDP0.9%押下げも
タイ商工会議所大学(UTCC)は20日、第2次トランプ政権が来年1月に発足することで、2025年のタイの国内総生産(GDP)を0.9%押し下げるとの予測を示した。対米ドルのバーツ安が進む上、米国向け輸出が落ち込む見通し。 UTCCはトランプ政権発足によるタイへの影響について、同氏が中国からの輸入関税を60%、その他からを10%に引き上げるなど公約を実行した場合を想定。主に米国向けの直接的な輸出、中国への部品・半製品輸出など間接的な輸出への影響を分析した。米国向け輸出額は7.8%、タイの輸出額は1.52%縮小すると試算している。 対米の直接輸出は、タイの輸出額全体の1.0%に相当する31億600万米ドル(約4,814億円)下がると見込む。影響を受けるのは、米国依存度の高い電機や機械・部品、ゴム・製品、家具などとみている。 23年のタイの輸出額に占める対米輸出額の割合は、直近の最低である18年の11.1%から17.0%に高まっている。タイ向け海外直接投資(FDI)残高に占める米国の割合は6.4%だった。