<インタビュー>アニメに恋するレゲトン・スターPaloma Mamiが語る、自分のような女性たちを鼓舞すること
米ニューヨークでチリ人の両親のもとに生まれた25歳のシンガーソングライター、Paloma Mami(パロマ・マミ)。自主リリースしたデビュー曲「Not Steady」が注目を集め、ラテンの影響を受けたレゲトンにのせた自信と力強さを込めた歌詞で、多くの女性から支持を得ている。また、日本の漫画やアニメから多大なインスピレーションを受けているそうで、今回の動画インタビューで『NANA』を再び観ていると明かしてくれた。現在、2021年のデビュー作『Sueños de Dalí』に次ぐニュー・アルバムのリリースに向けて準備を進めている彼女が、新作のコンセプトや若い女性たちのロールモデルであることについて語ってくれた。 ーー日本のファンにとっては、アニメにインスパイアされたビジュアルやミュージック・ビデオが印象的だと思うのですが、クリエイティブなプロセスにはどの程度関わっていますか? はい、ビジュアルのクリエイティブ面に携われるのが一番好きな部分なんです。すべてに関わっていますと。私の目に映るものはすべて、私の頭の中から生まれ、それを他の誰かが形にしてくれるんです。こういったプロジェクトのためにもよく絵を描くのですが、細かい部分まで仕上げる時間がないので、他の人にそれをお願いしています。素晴らしいアーティストたちに恵まれていて、彼らが最高の仕事をしてくれることに感謝しています。ミュージック・ビデオに関しては、いつも最初から最後まで関わっています。 例えば、「Goteo」のミュージック・ビデオはアニメからインスパイアされました。そして、今回のアルバム、それにニュー・シングルのジャケットアートも同じくアニメに影響を受けています。本当にキュートなんです。 ーーちょうど次に新しいアルバムについて聞こうと思っていました。前作『Sueños de Dalí』がリリースされたのは2021年でしたよね? 新作のリリースをとても楽しみにしています。私にとって、これはまったく新しい時代の始まりです。ナーバスにはなっていません。ついにリリースできるのが待ち遠しいんです。多くの時間をかけて取り組んできたし、ファンのみんなにも必要な作品だと感じています。今の世界には、こういう音楽を届けるべきだと思っているんです。 ーーニュー・アルバムのサウンドの方向性についても教えてください。 レゲトンを中心にしていて、とてもラテンらしいレゲトンなんです。それにR&Bやダンスホールの要素も少し加わっていますが、基本的にはラテンの雰囲気が主軸ですね。 ーーソングライティングに関しては、何か新しい挑戦をしましたか? このアルバムでは、自分のミニマルな面、シンプルな側面を押し出したいというコンセプトがありました。元々、私は考えすぎてしまうタイプのアーティストなんです。リスナーのために全体像を描きたいので、私の歌詞はとても具体的で詳細です。もっと楽しく、自由で、自然と体が動くようなバイブスのある歌詞を目指しました。これまでとは違ったアプローチで、よりリラックスした作品になっています。 ーーそのような変化が起こった背景には何があったのでしょうか? このアルバムのコンセプトは「人形の世界」です。私は人形のような存在で、そこには明らかにアニメからインスパイアされた部分があります。これまで私は自分に求められていることに対して少し反抗している部分がありました。でも、新作ではファンが私に求めていたただ楽しむことも表現しています。世界情勢が混乱している今だからこそ、音楽で逃避をして、現実に起きていることを忘れて、まったく別の世界に入り込むことが重要だと思ったんです。それが、このアルバムの核になっています。 ーー「Mami」をはじめ、あなたの楽曲には女性を勇気づける歌詞も多いですよね。 ラテン系の女性として、この業界で活動することの重要性を感じています。幼い頃、ラテンの世界だけでなくアメリカでも多くの女性が活躍しているのを見ましたが、自分と同じような女性の代表をあまり見かけなかったんです。 だから、自分の出身国に敬意を表しながら、私と同じような多くの女の子たちにインスピレーションを与えることができるのは、本当に価値のあることでとても重要なことだと思います。 ーーそういった若い女性にとってロールモデルにもなっていますが、最後に彼女たちにアドバイスはありますか? たくさんありますが、特に大切なのは、自分自身に集中し、自分を愛することです。誰よりも自分を大切にしてください。自分こそが本当の愛なんです。それが人生の鍵だと思います。私自身、若い頃にそのことがわからなかったんです。女性であることは困難ですし、みんな繊細な部分を持っています。でも、自分を愛すること、それが本当に大切なんです。女の子たち、自分自身を愛してください。 ※このインタビューはソニーミュージック・ラテンとのパートナーシップのもと行われました。