【ハイライト動画あり】東京サンゴリアス、ロスタイムに執念の逆転トライ。相模原ダイナボアーズの勇敢な挑戦を退ける。リーグワン第6節レポート
前半22分のスコアはなんと29-0。先行したのはディビジョン1昇格2シーズン目、昨季10位の三菱重工相模原ダイナボアーズだ。風上の利があるとはいえ、過去5度のトップリーグ優勝を誇る強豪、東京サントリーサンゴリアスを大きく引き離す予想外の展開に、相模原ギオンスタジアムは騒然としたムードに包まれた。 【第6節ハイライト動画】三菱重工相模原ダイナボアーズ vs. 東京サンゴリアス
そこに至るまでの流れはほぼ完璧だった。キックオフ直後から気迫みなぎるコリジョンで戦う姿勢を示すと、開始5分、スクラム起点の連続攻撃で相手防御を揺さぶり、この日がダイナボアーズデビュー戦のCTB 岩下丈一郎がピックアンドゴーでラックの真上をブレイク。外をサポートしたSH岩村昂太が早々に先制トライをマークする。
9分には中央ラックからSOジェームス・グレイソンが放った左への折り返しのキックパスに、NO8ジャクソン・ヘモポが外の死角から走り込んであざやかに2本目のトライを奪取。さらに11分、またも連続攻撃でチャンスを作り、FL佐藤弘樹がタックルを振りほどきながら約40メートルを走りきって中央に飛び込む。その4分後には自陣22メートル線内のピンチの場面で、FBマット・ヴァエガが狙い澄ましたインターセプトから80メートル以上を独走。22分のSOグレイソンのロングPGで、リードは29点まで広がった。
普通ならこの時点で勝負ありの状況。しかし、サンゴリアスはやはり並のチームではなかった。28分、ゴール前でFWが粘り強く近場を前に出続け、LOトレヴァ・ホゼアがタックルを突き抜けてトライを返すと、37分にもゴール前スクラムで猛プッシュをかけてアドバンテージをもぎ取り、右サイドのオーバーラップをWTB尾崎晟也が悠々と仕留めきる。SO高本幹也が難しい角度のコンバージョンを決め、29-14と詰め寄って前半を折り返した。
サイドが入れ替わった後半。風上に立ったサンゴリアスは、交代で入ったSH流大の巧みなリードで一気にギアを上げ、ダイナボアーズを猛追する。