一抹の不安が的中 西郷真央は初日トップから30位フィニッシュ
◇米国女子◇メイバンク選手権 最終日(27日)◇クアラルンプールG&CC(マレーシア)◇6536yd(パー72) 【画像】国内女子ツアーは岩井千怜・明愛が姉妹でワンツー 「63」をマークして米ツアー初の首位発進を決めた初日から、西郷真央は一抹の不安を感じていたという。「やっぱり自分の思ったスイング、思った球筋じゃなかった中で、たまたまスコアにつながっただけ。残り3日間は(ラウンド中に)修正できたと思ったら18番になっていて、次の日も違った調子の悪さだったりが続いてしまった」。70台を並べる「72」で通算9アンダー30位。トータルでスコアを伸ばせなかった2日目以降を悔しがった。 12位で迎えた最終日、ティショットはこれまでと異なるアプローチを取り入れてみたという。「練習場で試して『これ、ありかもな』と思った」。しかし、2番など序盤で右に大きく出るシーンがあり、6番から封印。「戻してからは良かった」と話す。
それ以上に違和感をぬぐえなかったのは、ショットメーカーの生命線ともいえるアイアンプレー。バーディを先行した4番(パー3)でのチャンスメークも、フィニッシュでは片手を離していた。「自分のイメージしたところにボールが飛び出してくれない。練習場ではそこまで違和感がないのに、コースに出ると、イメージした球筋と真逆の球が出たり、それがかみ合わなかった」。アップダウンのあるコースはセカンド以降を平らでシンプルなライから打つケースが少ない分、状態に不安があれば“応用”が利かなくなる。 前週まではショットで高水準をキープし、あとはパッティングだけという状態だった。「ちょっとショットが良くなくなってしまうと、こうやってスコアを伸ばせないのが現状としてある」と受け止めた上で「自分にプレッシャーをかけすぎないように、良かった時を思い出しながら、あまり“圧”をかけないように」。シーズンの中で調子の浮き沈みはあって当然だからこそ、バタバタしないことを心掛ける。
次週の日米共催「TOTOジャパンクラシック」(滋賀・瀬田GC 北コース)は、3月「ダイキンオーキッドレディス」以来となる母国でのトーナメントだ。ここまでルーキー・オブ・ザ・イヤー争いでトップを走り、成長した姿でのプレーに期待もかかる。 「そんなに簡単なコースではないですし、米国の広くて気持ちよく振りやすい環境でやっている中で久しぶりにタイトなコースにもなる。また違った自分の状態の変化もあると思う。環境に対して、しっかり修正できるように」。米ツアーに慣れている選手ならではのポイントを挙げた。(マレーシア・クアラルンプール/亀山泰宏)