イスラエル、イラン対応でエスカレート回避が必要-マクロン仏大統領
(ブルームバーグ): フランスのマクロン大統領はイスラエルに対し、戦争のエスカレートを避けるため、週末のイランの攻撃に「慎重なやり方で」対応するよう求めた。
マクロン氏は15日、BFMテレビおよびRMCラジオとのインタビューで「戦争の激化、言い換えればエスカレートを避けるため、われわれにできることは何でもする。イスラエルにはエスカレートさせて対応するのではなく、イランを孤立させることで対応すべきだと説得に努める」と発言。「イランは前例のない方法でイスラエルを攻撃すると決めた。従って、われわれはイスラエルを支持し、できる限り守らなければならないが、エスカレートを避けるため限度も呼び掛ける」と続けた。
フランスは域内諸国にイランが危険であると納得させたい考えで、核開発活動への圧力と制裁の強化を目指すとも、マクロン氏は語った。
欧州諸国と米国は、13日夜にイランがミサイルとドローンで仕掛けた攻撃に過剰な反応をしないようイスラエルに促している。イランによる直接攻撃は初めてではあったものの、ほぼ全ての飛翔体の迎撃に成功し、被害は最小限に抑えられ、死亡者の発生もなかった。イスラエル軍と協調し、米英やフランスの軍も迎撃に参加した。
イスラエルはイランの攻撃に対応する意向を表明したが、その方法や時期は明示していない。イランの攻撃は、シリアの大使館敷地が今月1日に攻撃されたことへの報復で、イランはこの攻撃がイスラエルによるものだと非難していた。
ドイツのショルツ首相は情勢が一段とエスカレートする事態を防ぐべく、15日にもイスラエルのネタニヤフ首相と協議すると、匿名を要請した事情に詳しい関係者が明らかにした。ベーアボック独外相とキャメロン英外相は週内に中東を訪問する。
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原題:Israel Needs to Avoid Escalation in Iran Response, Macron Says(抜粋)