オリンピアンから殺到の猛批判を受けIOCが強気姿勢からやや後退の緊急声明「選手に最も影響の少ない形での解決方法を見つける」
トンプソンと同じく英国の陸上中距離の選手で東京五輪出場を目指しているジェシカ・ジャッドも、「一体、どのようにできる限りの準備を続けることができるというのだろう。どのレースで我々がタイムを出すことができて、いつ選考会が行われるのか。いつトレーニングが通常通りにできるようになるのか。誰か私に(情報を)共有してくれないだろうか」と、切実な訴えをしている。 またBBCによるとリオ五輪女子棒高跳びの金メダリスト、カテリナ・ステファニディ(ギリシャ)も「IOCが我々の健康をリスクにさらしている」と強烈に批判。 ボートで4度の五輪金メダルを獲得しているマシュー・ピンセント(英国)は、IOCのトーマス・バッハ会長に対して、ツイッターで、「選手たちの不安の声をしっかりと聞かず、すべての不安を考慮した上で、五輪を延期することが最良の選択だと言及しなかった」と批判した。 IOCの発表によると、まだ全体の43%の五輪出場選手が決定しておらず、それぞれの競技での五輪代表選考会がほとんど中止になっている状況。五輪の精神のひとつにアスリートファーストがあるのならば、アスリートの声に耳を傾けて、IOCは、一日でも早く延期の可能性を表明し、その具体的な検討に入るしかないのかもしれない。