「転職」を考えていますが、「収入の悪化」が不安です。転職して後悔する人はどれほどいるのでしょうか?
勤めている企業に対して、何かしらの不満を抱いている人のなかには、転職することでそれを払拭しようと考えている人もいるのではないでしょうか。しかし、いざ転職を検討し始めても、収入などの悪化を懸念して、なかなか踏み出せない人も少なくありません。 ▼勤続20年でも年収は「280万円」貯蓄も「30万円」しかないのは少なすぎ!? 転職したほうが良いの? 今回は、転職して後悔する人の割合や後悔した理由などについて解説します。あわせて、転職で後悔や失敗をしないためのポイントについても紹介します。
約6割が転職後に後悔している
株式会社識学が行った「転職後の幸福度調査」によると、「転職後に後悔や失敗をしたと思ったことがあるか」という問いに、「ある」と回答した人は22.9%、「少しある」が36.8%でした。つまり転職後に、半数以上の人が何かしらの後悔や失敗を感じたことになります。
転職を後悔している理由は給与や組織の風土への不満
同調査では、転職後に後悔や失敗をしたと感じた理由についても尋ねています。最も多かった回答は「転職後の『給与』が思ったより低かったから」で、34.7%でした。厚生労働省の「令和2年 転職者実態調査の概況」では、転職後に給与が増加した人の割合(39.0%)よりも、給与が減少した人の割合(40.1%)のほうが上回っています。 すべての人の転職目的が、必ずしも収入の増加とは限りませんが、転職によって即座に収入が上がるケースはさほど多くないことが、厚生労働省の調査からも分かります。それが転職後の後悔へとつながっていることも、株式会社識学の調査結果からもうかがえるでしょう。 同調査の2位以下の回答は、以下の通りです。 ・組織の風土が合わなかったから:22.8% ・思い描いていた役職・業務内容と異なっていたから:19.9% ・同僚との人間関係に不満があったから:19.1% ・上司からの指示が曖昧だったから:18.8% ・自分を「成長」させてくれる制度・環境が不十分であると感じたから:17.8% ※複数回答 転職後に後悔した理由には、給与以外にも自分のイメージとの相違や、環境・人間関係に不満という内容も2割前後ありました。