近年、西日本で相次ぐ活断層による内陸地震は“前ぶれ”か 西日本は南海トラフ地震発生前の『地震活動期』と専門家 「南海トラフ沿いに『ひずみ』は着実にたまる」
■西日本で相次ぐ活断層による内陸地震 南海トラフ地震の前ぶれか 南海トラフ地震が起こる前には、「内陸地震」が増える傾向があるとされています。1995年の阪神・淡路大震災以降、活断層による大地震が西日本で相次いでいるのは、南海トラフ地震発生前の『地震活動期』に入っているからではないかと指摘しています 京都大学防災研究所 西村卓也 教授 「主に中部、近畿、中国、四国、南海トラフから比較的距離が近い所の地震は、南海トラフから非常に大きな影響を受けて、南海トラフ地震の前50年、後10年くらいの間に集中する地震の活動期が知られている」 昭和のはじめに起きた前回の南海トラフ地震発生前にも、西日本各地で大きな内陸地震が相次ぎました。 京都大学防災研究所 西村卓也 教授 「前回の南海トラフ地震、1944年・1946年のあとしばらくこの地域では大きな地震がなかったが、1995年の兵庫県南部地震以降、鳥取県の中部や西部で地震があったりして、熊本地震を含めて、徐々に地震活動が高まっているのではないかという感覚はある。そういうものが次の南海トラフ地震に近づいているために起こり始めているのではないか、活動期に入っているのではという印象を持っている」 ■初の「南海トラフ地震臨時情報」発表 南海トラフ沿いでマグニチュード6.8以上の地震が発生した場合や、通常とは異なる地殻変動が観測された場合に発表されるのが、「南海トラフ地震臨時情報」です。 評価・検討の結果、「巨大地震の発生する可能性が 平常時に比べて高くなっている」と判断されれば、その切迫度に応じて「巨大地震注意」または、「巨大地震警戒」が発表されます。 この情報は、普段の生活を維持することを基本としつつ、「巨大地震注意」では、 地震への備えを再確認すことが求められるほか、「巨大地震警戒」では津波からの避難が間に合わない一部のエリアや、避難に支援が必要な人には、およそ1週間、 事前の避難が求められます。
臨時情報が出た場合、統計的にはマグニチュード8クラスの巨大地震が1週間以内に起こる可能性は通常より高まっていますが、「巨大地震注意」で数百回に1回程度、「巨大地震警戒」で十数回に1回程度と、実際に起こる確率が決して高いわけではありません。 この情報が出たからといって必ずしも南海トラフ地震が起こるわけではありません。落ち着いて行動してください。
中国放送
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